日本アジアグループ

日本アジアグループ株式会社について

日本アジアグループ株式会社は、東京都渋谷区に本社を置いていた企業です。かつては、空間情報コンサルティング事業、グリーンエネルギー事業、森林活性化事業などを展開するグループ会社の純粋持株会社でした。

事業の変遷

同社は、地域密着型の事業展開を通じて、災害に強く、安全で安心な暮らしを支える基盤を構築し、低炭素で地球環境に負荷をかけない、人と地球に優しい街づくりを目指していました。この理念は「グリーン・コミュニティ～持続可能な社会～」として表現されていました。

しかし、2017年 3月には日本アジア証券株式会社の全株式を藍澤證券株式会社に譲渡し、ファイナンシャルサービス事業から撤退しました。さらに、2021年9月には子会社のJAG国際エナジーと国際航業の全株式を譲渡し、同年11月には子会社管理事業を株式会社JAGに承継しました。

かつての事業領域

グループは、地球規模での「グリーン・コミュニティ」創りに注力し、傘下の事業会社を通じて、以下の3つの技術サービス事業を展開していました。

1. 空間情報コンサルティング事業
- 国際航業株式会社を中心に、最先端の空間情報技術を活用し、国土保全、防災・災害復興、行政支援など、社会インフラの整備・構築や民間ビジネスの業務効率化を支援していました。
- 国内外において、空間情報技術や国土デザイン技術を活用したコンサルティングサービスを提供していました。
- 官民協働によるPPP/PFI事業やアセットマネジメントなど、自治体へのファイナンス的側面からの支援も強化していました。
- 防災や減災技術を活用した災害に強い街づくり、再生可能エネルギーを活用した社会インフラの再構築などを通じて、グリーン・コミュニティの実現を目指していました。

2. グリーンエネルギー事業
- JAG国際エナジー株式会社を中心に、再生可能エネルギー発電施設の開発を、企画から資金調達、建設、管理運営まで一貫して行っていました。
- 欧州と国内での太陽光発電所開発の実績と知見を活かし、グループの総合力を活用することで、地域特性を踏まえた再生可能エネルギー施設を企画、資金調達、計画、設計、建設、運営まで一貫して実施していました。
- プロパティ関連事業では、建築物の創・省・蓄エネルギーソリューションサービスをワンストップで提供し、環境価値の創出と資産価値の向上を目指していました。
- 防災機能を強化した安全安心なエコタウン開発、公共資産や民間資産の省エネ・創エネ化、リノベーションによる資産活用など、不動産ソリューションを提供していました。

3. 森林活性化事業
- JAGフォレスト株式会社を中心に、地理空間情報技術を活用した国産材の安定供給体制の構築や、森林資源に対する新たな需要の創出を通じて、林業および木材関連産業の成長を推進していました。

沿革

- 1998年12月: Japan Asia Holdings Limited（本社:香港）が設立されました。
- 2001年5月: 宏徳不動産株式会社を傘下に収め、日本アジアホールディングズ株式会社に商号変更しました。
- 2002年1月: 丸金証券と金万証券を統合し、日本アジア証券株式会社が本格稼働しました。
- 2002年10月: 沖縄証券株式会社の経営権を取得しました。
- 2003年 3月: 丸宏大華証券株式会社の経営権を取得し、日本アジア証券株式会社と統合しました。
- 2006年12月: 国際航業株式会社（現・国際航業ホールディングス株式会社）の筆頭株主となりました。
- 2007年4月: 日本アジア総合研究所株式会社を設立しました。
- 2008年11月: 日本アジアホールディングズ株式会社が、旧・日本アジアグループ株式会社の完全子会社となりました。
- 2009年2月: 株式会社ジー・エフグループが、（新）日本アジアグループ株式会社に商号変更しました。
- 2012年 3月: グループ内の太陽光発電事業専門スタッフを集め、JAG国際エナジー株式会社を設立しました。
- 2012年4月: 国際航業ホールディングス株式会社を完全子会社化し、新グループ体制を開始しました。
- 2012年6月: Japan Asia Holdings Limitedによる株式譲渡により、藍澤證券が筆頭株主となりました。
- 2015年5月: 東京証券取引所市場第1部に市場変更しました。
- 2015年7月: 日本アジアホールディングズ及び国際航業ホールディングスを吸収合併しました。日本アジア証券及び国際航業をグループ中核会社とする体制に移行しました。
- 2017年 3月: 日本アジア証券の全株式を藍澤證券に譲渡しました。
- 2018年4月: 株式会社ザクティの親会社である株式会社ザクティホールディングスの全株式を取得しました。
- 2021年2月: マネジメント・バイアウトの一環として行われたグリーンホールディングスエルピーによる株式公開買付けが不成立となりました。
- 2021年3月: 旧村上ファンド系の株式会社シティインデックスイレブンスによる株式公開買付けに対抗し、買収防衛策（新株予約権の無償割当て）の発動を決定しました。
- 2021年7月: シティインデックスイレブンスによる株式公開買付けに取締役会が賛同しました。
- 2021年8月: シティインデックスイレブンスが株式公開買付けにより58.96%の株式を取得しました。
- 2021年9月7日: 国際航業の全株式をカーライル・グループのジオホールディングスエルピーに譲渡しました。また、JAG国際エナジーの株式の65%を同グループのグリーンホールディングスエルピーに譲渡しました。
- 2021年9月14日: グリーンホールディングスエルピーがJAG国際エナジーの全株式を取得しました。
- 2021年9月27日: 東京証券取引所市場第1部上場廃止となりました。
- 2021年11月15日: 子会社管理事業を株式会社JAGに承継しました。

主な傘下企業

以下の子会社管理事業は、2021年11月に株式会社JAGに承継されています。

- イメージ・センシング事業

- ザクティホールディングス
- 株式会社ザクティ

- グリーンエネルギー事業

- KOKUSAI EUROPE GmbH
- 株式会社PXP

- スマート・フォレスト事業

- JAGフォレスト株式会社
- JAGシーベル株式会社
- 株式会社坂詰製材所
- 株式会社KHC
- 株式会社勝美住宅
- 住宅の横綱大和建設株式会社
- 株式会社明石住建
- パル建設株式会社
- 株式会社Labo
- 株式会社木村産業

- その他事業

- 日本アジアファイナンシャルサービス株式会社（システム構築）
- JAGフィールド株式会社（人材派遣）

海外拠点

- JAG Kokusai Singapore PTE. Ltd.（シンガポール）
- JAG Kokusai Hong Kong Limited（香港）
- JAG Kokusai Taiwan Limited（台湾）
- JAG Kokusai Vietnam Co.,Ltd.

2021年10月以前に解散・離脱した主な傘下企業

- 日本アジアホールディングズ株式会社（2015年7月1日に日本アジアグループと合併）
- 国際航業ホールディングス株式会社（2015年7月1日に日本アジアグループと合併）
- 国際環境ソリューションズ株式会社（2015年 3月1日に国際航業と合併）
- JAG国際エナジー株式会社（2015年7月1日に国際ランド&ディベロップメント株式会社と合併、同社が商号を継承）
- Japan Asia Securities Limited（香港、2016年10月7日に全株式を譲渡）
- 日本アジア証券株式会社（2017年 3月1日に全株式を譲渡）
- おきなわ証券株式会社（日本アジア証券の子会社、2017年 3月31日に沖縄銀行の子会社となる）
- 日本アジア総合研究所株式会社（2017年 3月31日に営業終了）
- 日本アジア・アセット・マネジメント株式会社（2018年5月31日に全株式を譲渡）
- 株式会社エオネックス（2020年4月1日に全株式を譲渡）
- 株式会社利水社（2020年4月1日に全株式を譲渡）
- 国際航業株式会社（2021年9月7日に全株式を譲渡）
- JAG国際エナジー株式会社（旧・国際ランド&ディベロップメント株式会社、2021年9月14日までに全株式を譲渡）

外部リンク

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