日本コンパクトディスク・ビデオレンタル商業組合

日本コンパクトディスク・ビデオレンタル商業組合：日本のレンタル業界を支える団体

日本コンパクトディスク・ビデオレンタル商業組合（CDVJ）は、東京都千代田区に所在する経済産業省所管の商工組合です。全国のCD・ビデオレンタル店が加盟しており、業界の健全な発展を目的として活動しています。理事長は世良與志雄氏（フタバ図書代表取締役社長）が務めています。

2004年3月時点での会員数は3869店舗と、業界を代表する規模を誇ります。日本テレビゲーム商業組合や日本複合カフェ協会など、関連業界団体との友好関係も築いています。CDVJは、フリーペーパー『J-CD NEWS』を発行し、加盟店への情報提供や業界全体の活性化にも貢献しています。

組合設立までの歩み：レンタル業界の黎明期と困難

CDVJの歴史は、1975年に神奈川県川崎市でオープンした日本初のレンタルレコード店に遡ります。当初は中古レコード販売でしたが、レンタルサービスを導入したところ大盛況となり、レンタル専門へと転換しました。この成功は、ニッポン放送のラジオ番組でも取り上げられるほど話題となりました。

その後、1980年には東京都三鷹市で別のレンタルレコード店が開業し、全国的にレンタルレコード店が急増しました。しかし、この急速な普及は、レコード業界に大きな問題をもたらしました。レンタルされたレコードが複製され、レコードの売上が減少したのです。

この事態を受け、日本レコード協会や全国レコード商組合連合会などは、レコードレンタル反対キャンペーンを展開しました。国会では、貸しレコード規制法案が提出される事態にまで発展しました。レンタル業界は存続の危機に立たされたのです。

これに対し、レンタルレコード店側は野党議員に働きかけ、国会での議論を経て、1984年には「商業レコードの公衆への貸与に関する著作者等の権利に関する暫定措置法」が成立しました。この法律は、著作権者側の権利を保護しつつ、レコードレンタルの合法化を図るものでした。1984年の著作権法改正で貸与権が創設されたことに伴い、同法は施行から1年で廃止されました。

その後も、通商産業省（当時）や文化庁の指導の下、レンタル業者と著作権者・著作隣接権者間の協議が続けられ、1986年に暫定合意が成立。1984年3月には日本レコードレンタル商業組合が設立され、レンタルレコードは合法的に行われるようになりました。

1994年には、団体名を日本コンパクトディスクレンタル商業組合に改称しました。しかし、当時、多くの加盟店がビデオレンタルも兼業しており、ビデオレンタルを扱う団体がなかったため、1998年に団体名に「ビデオ」を追加し、現在の名称となりました。

組合の役割と今後の展望

CDVJは、会員店舗への情報提供、業界全体の活性化、そして著作権者との良好な関係維持など、多岐にわたる活動を行っています。レンタル業界を取り巻く環境は、デジタル化の進展などにより、常に変化しています。CDVJは、こうした変化に柔軟に対応し、日本のレンタル業界をこれからも支える重要な役割を担っていくでしょう。

関係団体と人物

若松修氏（専務理事）
日本レコード商業組合
日本映像ソフト協会
日本国際映画著作権協会
* 私的録音録画補償金制度

CDVJは、今後も業界の発展に貢献し、日本のエンターテインメント文化を支える存在として、その役割を果たしていくことが期待されます。

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