日本トラスティ・サービス信託銀行

日本トラスティ・サービス信託銀行の概要

日本トラスティ・サービス信託銀行（Japan Trustee Services Bank, Ltd.）は、かつて日本で運営されていた信託銀行です。この銀行は、大和銀行（現在のりそな銀行）と住友信託銀行（現在の三井住友信託銀行）の共同出資により2000年6月に設立されました。日本で最も長い名称を持つ金融機関として知られました。

設立当初から、資産管理に特化した信託銀行であり、主に年金信託や証券投資信託に関連する有価証券の管理業務を行っていました。また、カストディ業務や、元利金支払事務などの信託業務も手掛け、多様な金融サービスを提供していました。2018年9月末時点では、信託財産の残高は288兆7882億円に達していました。

沿革の詳細

日本トラスティ・サービス信託銀行は、2002年に中央三井信託銀行が資本参加し、出資比率が変動しました。2007年には、約130兆円の債券管理業務を日本郵政公社から落札しました。このことは、信託銀行としての基盤を強化する一助となりました。2010年には、日本トラスティ情報システムとの合併が実現し、存続会社としての役割を続けました。

さらに、2011年には住友信託銀行が株式交換を行い、三井住友トラスト・ホールディングスの完全子会社となりました。伴って、三井住友信託銀行とりそな銀行の出資比率も変わり、66.66:33.33となりました。

2018年10月1日には、みずほフィナンシャルグループ系列の資産管理サービス信託銀行（TCSB）と持株会社方式で統合され、JTCホールディングスの完全子会社として新たなスタートを切りました。2020年7月27日に、JTCHDとTCSBを吸収合併し、日本カストディ銀行に改称されました。

他の資産管理信託銀行

日本トラスティ・サービス信託銀行と同様に、資産管理に特化した信託銀行は他にも存在します。その中でも、日本マスタートラスト信託銀行や、資産管理サービス信託銀行が知られています。後者は、上述したように日本トラスティ・サービス信託銀行との合併により存在を消すこととなりました。

まとめ

日本トラスティ・サービス信託銀行は、その長い歴史と信託業務における専門性により、市場での確固たる地位を築いていましたが、時代の流れとともに、組織再編を経て新たな銀行へと生まれ変わりました。現在は日本カストディ銀行として新たな役割を担っており、資産管理業務の重要性がますます高まる中で、その存在は続いています。

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