日本プロスポーツ専門学校硬式野球部

岐阜県瑞浪市に本拠地を構える日本プロスポーツ専門学校硬式野球部は、学校法人を母体とする社会人硬式野球チームです。日本のアマチュア野球を統括する主要組織である日本野球連盟に加盟し、社会人野球の一員として活動を展開しています。

このチームの特筆すべき点は、所属選手の経歴が非常に幅広いことです。高校を卒業したばかりの若手選手から、大学での競技経験を持つ選手、さらには一度社会に出てから野球の道を再び志した経験者まで、様々な背景を持つ選手が集結しています。このような多様性は、チームに多角的な視点や経験をもたらし、個性を形成する要素となっています。

創設から変遷を経て

チームの歴史は、2004年（平成16年）に「名古屋お茶の水医専学院硬式野球部」として誕生したことに始まります。このチームは、当時名古屋お茶の水医療秘書福祉専門学院を母体として設立されました。

創設の翌年、2005年2月16日付けで、チームは日本野球連盟に正式に新規登録され、社会人野球の公式戦に参加する資格を得ました。チーム発足時には、プロ野球界での豊富な指導経験を持つ人材が指揮を執りました。阪神タイガースなどで二軍監督を歴任した石井晶氏が監督に就任し、西武ライオンズなどで選手として活躍した小川宗直氏がコーチとして指導陣に加わりました。

母体校の名称変更に伴い、チーム名も改められました。2006年 2月14日には、母体が名古屋ウェルネススポーツカレッジと名称を変更したことを受け、「名古屋ウェルネススポーツカレッジ硬式野球部」へとチーム名を変更し、活動を続けました。

この期間中、チームはプロ野球のファームチームとも対戦する機会を得ました。2007年には、オリックス・バファローズのファームチームであるサーパスと対戦し、6対7と僅差で敗れはしましたが、プロチームを相手に善戦しました。

活動の基盤を強化するため、2008年には東海医療科学専門学校および名古屋理容美容専門学校との間で事業提携が締結されました。この提携により、これらの専門学校の学生もチームへの入部が可能となり、選手層の拡大が図られました。

現在のチーム体制へ

2009年（平成21年）4月23日には、チーム運営において新たな段階へと移行します。同日付けで、それまでの「名古屋ウェルネススポーツカレッジ硬式野球部」は解散となりました。

しかし、野球部の灯が消えることはありませんでした。母体を日本プロスポーツ専門学校へと移し、「JPスポーツ専門学校硬式野球部」として、解散同日付けで改めて日本野球連盟への新規登録を果たしました。これは、チームとしての活動を継続するための組織再編でした。

同年9月28日には、チーム名が現在の正式名称である「日本プロスポーツ専門学校硬式野球部」に改称され、チームの名称が定着しました。

チームの活動拠点に関する日本野球連盟への登録も変更されました。2012年（平成24年）には、これまで登録していた加盟地方団体を愛知県から、現在の本拠地がある岐阜県へと変更しました。

連盟からの離脱と復帰

日本プロスポーツ専門学校硬式野球部は、一時的に日本野球連盟から離れていた時期があります。2020年（令和2年）11月12日付けで日本野球連盟を脱退しましたが、その後チームの再建が進められ、2023年5月23日には日本野球連盟への再加盟が発表されました。これにより、再び社会人野球の公式戦に出場できる体制が整いました。

チームゆかりの人材

チームからは、プロ野球界に進んだ選手も輩出されています。日本女子プロ野球リーグの京都アストドリームスで内野手としてプレーした深澤美和氏、そして独立リーグである関西独立リーグの堺シュライクスで捕手として活躍した根本和也氏らが、チームの出身者として知られています。

また、チームの指導や運営には、プロ野球経験者も関わっています。創部時の監督であった石井晶氏（元阪急ブレーブス）やコーチを務めた小川宗直氏（元西武ライオンズほか）はすでにチームを離れていますが、ヤクルトスワローズなどでエースとして活躍した松岡弘氏がチームアドバイザーを務めており、豊富な経験に基づく助言はチームの財産となっています。

日本プロスポーツ専門学校硬式野球部は、専門学校という教育機関の特性を活かし、選手の学業と野球の両立を支援しながら、多様なバックグラウンドを持つ選手たちが共に成長できる環境を提供しています。岐阜県瑞浪市を拠点とし、日本野球連盟に再び名を連ねた現在、チームは社会人野球の舞台で新たな歴史を刻むべく活動を続けています。

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