日本作曲大賞

日本作曲大賞について

日本作曲大賞（にほんさっきょくたいしょう）は、1981年から1990年代にかけて開催されたTBS主催の音楽祭で、主催団体は日本作曲家協会です。この賞は、音楽の創作において特に作曲家を対象としたもので、市場での競争が激しくなる中で登場しました。他の音楽祭とは異なり、作词家を対象にした日本作詞大賞がありますが、それとは対照的に作曲家のみを評価する場はなかったことから、新たに設けられたものでした。

日本作曲大賞の成立背景

日本レコード大賞は日本レコード大賞を主催する日本レコード協会によって運営されており、長年のテレビ、ラジオにおける中継の影響でTBSが主催だと思われることが多々ありました。この混同を避けるため、また他の音楽賞との競争を強化するために、日本作曲大賞が創設されたのです。その背景には、1978年から始まった日本作詞大賞の人気や高視聴率もありました。

日本作曲大賞は、選考方法の工夫を通じて徐々に独自の特色を持つようになりました。特に大会末期では、選考委員による公開ディスカッションを通じて受賞作品を決定するプロセスや、公募によるオリジナル作品の募集を行う等、他の音楽賞との違いを強調しました。

終息とその後の状況

日本作曲大賞は、1980年代の大型音楽祭としてTBSが担当し、東京[[音楽祭]]や日本レコード大賞と並ぶ存在でありましたが、1990年代には視聴者の趣味が多様化したことなどを受けて、段階的に終了しました。特に日本作曲大賞の終了を受けて翌年には東京[[音楽祭]]も終了し、多くの音楽祭が姿を消していく中で、日本レコード大賞は1993年以降に放送時間をゴールデンタイムに移し、一層の存在感を保つことになりました。

その後、日本作曲家協会は独自の賞を展開するために、日本レコード大賞に統合された後も、2008年からは新たに日本作曲家協会音楽祭を毎年開催しています。この音楽祭は、日本作曲大賞を受け継ぐ形で開催されつつも、作曲家ではなく歌手に焦点を当てている点が大きな特徴です。

日本作曲家協会音楽祭

日本作曲家協会音楽祭は、東京都北区王子の北とぴあ・さくらホールでの開催が行なわれ、2022年には3年ぶりに観客を迎えての実施となりました。ここでは、特別選奨や奨励賞、ベストカラオケ賞、ベストパフォーマンス賞などさまざまな賞が設けられています。また、ソングコンテストグランプリでは、協会の会員や一般からの応募作品の中から優れた作品が表彰されています。この音楽祭の模様は、2014年からBSテレ東にて放送され、テレビ東京のアナウンサーがMCとして登場することが通例となっています。

主催者とスタッフ

日本作曲大賞は日本作曲家協会が主催し、初回から充実したスタッフ陣が参加しました。監修には保富康午、構成に秋元康、音楽には服部克久が登場しており、演奏は岡本章生とゲイスターズが担当しました。こうしたスタッフの手を借りて、多くの視聴者に親しまれる音楽イベントへと成長したのです。

このように、日本作曲大賞は、作曲家を表彰するための重要な舞台であり、音楽界におけるユニークな賞としての地位を確立しました。

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