日本共産党第15回大会

日本共産党第15回大会

1980年2月26日から3月11日まで、日本共産党の第15回大会が静岡県熱海市の伊豆学習会館で開催されました。この大会は、前年末のソ連によるアフガニスタン侵攻と、日本社会党と公明党による共産党排除の政権合意を背景に行われました。これらの国際的、国内的な情勢変化を受けて、党はその立場や方針を再確認する必要に迫られていました。

定式化された新しい路線

大会では、まずソ連の行動に対する厳しい批判が展開され、特にアフガニスタン介入については明確な否定が示されました。また、この大会では独自の革新統一戦線路線が定式化され、今後の活動方針として明確に打ち出されました。これは、さまざまな政治勢力との連携を強化し、共産党の影響力を高めるための戦略でした。

規約の改正

この大会では、党規約にも大きな修正が加えられました。特に「党員候補制度」の廃止が注目されます。これは1966年に定められた仕組みであり、党員の位置づけや活動についての基準を見直す必要性が考慮された結果です。これにより、党員の保持基準がより柔軟に見直される道が開かれました。

また、党員除籍に関する規定も変更され、活動から離れた党員に対する除籍措置がより慎重に行われることとなりました。従来は6カ月で容赦なく除籍されていたのが、今後は1年を経過するまで待つこととされ、その際には本人や所属支部との協議が求められるようになりました。ただし、協議が不可能な場合は除籍手続きが進む余地も残されるなど、柔軟性と厳格さが併存する規則が採用されました。

新しく選出された中央委員会

大会の結果、中央委員会の新たなメンバーが選出されました。議長には野坂参三氏が再選され、さらに幹部会委員長には宮本顕治氏が就任しました。また、書記局長には不破哲三氏が選ばれ、幹部会の副委員長には上田耕一郎氏、戎谷春松氏、瀬長亀次郎氏、西沢富夫氏、村上弘氏といったメンバーが名を連ねました。

最後に

この第15回大会は、日本共産党にとって重要な節目であり、党の将来を見据えた方針や内部規律の見直しがなされました。これらの変化は、後の党の活動に大きな影響を及ぼすこととなり、同時に社会の動向にも応じた柔軟なたたずまいを求められる時代の始まりを示していたと言えるでしょう。

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