日本再建連盟

日本再建連盟の概要

日本再建連盟（にほんさいけんれんめい）は、戦後の日本において一時的に存在した保守政党です。1952年に結成されたこの政党は、当初、旧立憲民政党系の政治家たちによって立ち上げられました。主なメンバーには三好英之や武知勇記などが含まれており、彼らは岸信介をリーダーとして新しい保守政党を創設しようと考えました。

結成までの経緯

日本再建連盟が作られる前、三好と武知は「民政旧友会」を核とした政治活動を行い、岸信介の支持を受ける形で新政クラブ活動をしていました。彼らは1951年に「新日本政治経済調査会」を設立し、岸の追放解除を見越して事前の準備を進めていました。1952年4月、岸の政治的活動が活発化する中、彼に近い政治家や旧官僚を集めて日本再建連盟が結成されました。

発足時の理事長には三好英之が就任しましたが、顧問には当時の著名政治家である重光葵、石黒忠篤、渋沢敬三、藤山愛一郎、正力松太郎、清瀬一郎、野村吉三郎などが名を連ねていました。ただし、全員が連盟の活動に参加することを望んでいたわけではなく、重光のように他の党に移る者もいました。

政策と理念

日本再建連盟は当初、岸信介の実質的な指導のもと、「五大政策」を発表しました。これらには憲法改正、反共、アジアとの経済外交重視などが含まれており、これは岸の政治方針の核心を成しています。しかし、改進党や右派社会党との提携を試みたものの、実際にはあまりうまくいきませんでした。

選挙活動とその後

日本再建連盟は1952年の総選挙において、十数名の候補者を擁立しましたが、結果的には武知勇記ただ一人の当選に留まり、他の候補者は全て落選しました。岸信介自身はこの選挙には立候補していませんでした。

1953年になると、連盟は事実上の解散に至りますが、その解散には自然消滅の色合いが強く、岸は後年、連盟のメンバーから「解散通知を受け取ったこともない」と冗談交じりに語っています。この時、連盟の多くのメンバーは自由党に合流し、そこから後の岸派へとつながっていきました。

現代の日本の政党において、この時期の日本再建連盟の活動は、保守勢力の源流となった重要な一部とされています。岸信介の政策や思想はその後も多くの政治家に影響を与え続け、現在の日本の政治の土台を形作ったとも言えるでしょう。

参考文献

• - 岸信介・矢次一夫・伊藤隆『岸信介の回想』文春学藝ライブラリー、2014年
• - 長谷川隼人「岸信介の経済再建構想と日本再建連」

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