日本労働者階級解放闘争同盟

日本労働者階級解放闘争同盟について

日本労働者階級解放闘争同盟（にほんろうどうしゃかいきゅうかいほうとうそうどうめい）は、1971年に設立された左翼政治団体です。通称は「人民の力」であり、この名は同団体の機関誌から引用されています。本団体は、もともと社会主義協会太田派の流れにあって、そこから分派した形で成立しました。以下では、この団体の成り立ちやその後の展開について詳しく見ていきます。

結成の背景

まず、1971年に日本労働者階級解放闘争同盟が結成されるまでの過程について考えます。1970年12月、社会主義協会太田派内で意見の対立が顕在化し、主流派からの離脱が決まります。これに伴い「人民の力」編集委員会が中心となり、独立した政治団体の結成を目指しました。そして、1971年7月、ついに日本労働者階級解放闘争同盟が結成されることとなります。この名称は、歴史的に重要な革命運動の象徴であるレーニンのペテルブルグ労働者階級解放闘争同盟に由来しています。

主な活動と方針

日本労働者階級解放闘争同盟は当初から、労働運動を重視した活動を行いました。主に国労青年部に所属するメンバーが多く、彼らの意向が反映された活動方針が展開されます。1972年の第二回大会では、学生運動や政治闘争を一部停止し、労働組合としての機能を強化するという方針が決定されました。これに反対する意見も多く、組織内での意見の不一致が深まります。

反主流派として活動を続けた愛知グループが特に注目されます。彼らは全共闘運動に参加する姿勢を示し、最終的には共産主義研究会を結成します。この新しい組織の機関誌は「大道」で、活動の現場としては、日本の各地での政治運動が展開されました。

分裂と新たな展開

1975年、さらに厳しい組織内の対立が続く中で、反主流派の多くが除名され、新たに「戦線派」と呼ばれる別の流れが生まれます。戦線派は、労働者階級解放闘争同盟として活動し、名を改めることで独自の存在感を確立しました。しかし、1980年代にはその活動も次第に減少し、存在が消滅したと言われています。

一方で、半分独立した形で残った共産主義研究会は慢性的に左派社会民主主義への反発を抱え、武闘路線へと傾斜していきます。1980年にはその名称を青年共産主義者同盟（準）と改称し、1991年以降は『国際主義』編集会議として活動を続けています。

改称と新たな組織の形成

団体名は時代と共に変化し、1990年代には「人民の力」と名乗るようになります。また、2005年には元中央常任委員らによって人民の力改革全国協議会が結成され、人々の多様性を認める組織へと進化しました。

結論

日本労働者階級解放闘争同盟は、反帝国主義や労働運動に関わる多様な活動を行った政治団体でありましたが、内部の意見対立や時代の変化に応じて様々な流れが生まれてきました。組織の変遷を通じて、当時の日本の左翼運動の動向を理解することができます。

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