日本口腔衛生学会

一般社団法人日本口腔衛生学会 (にほんこうくうせいけっかい)

概要

一般社団法人日本口腔衛生学会（英称: Japanese Society for Dental Health, JSDH）は、口腔衛生学分野の学術研究を推進し、その成果を広く社会に還元することを目的とする日本の主要な学術専門団体です。わが国の歯学領域における中核組織である日本歯科医学会の専門分科会の一つとして位置づけられています。

沿革

本学会の起源は、1952年に設立された「口腔衛生学会」にさかのぼります。設立当初から口腔衛生学の発展に寄与する活動を行い、組織規模の拡大と活動内容の多様化に伴い、1980年には現在の名称である「一般社団法人日本口腔衛生学会」へと改称され、今日に至っています。

組織概要

本学会は、口腔衛生学に関わる様々な分野の専門家や研究者によって構成されています。例えば、2012年10月31日時点では、会員数は2,520名を数えました。学会の運営は理事会が担っており、2013年当時は神原正樹氏が理事長を務めていました。事務局機能は、〒170-0003 東京都豊島区駒込1-43-9 駒込TSビル4Fに所在する財団法人口腔保健協会内に設置されています。

全国の地方組織

全国的な活動の展開と地域における学術交流の促進のため、本学会の下には7つの地方組織が設けられています。これらの地方組織は、それぞれの地域の実情に応じた学術集会や研修会などを開催し、会員間の連携強化や口腔衛生学の普及活動を推進しています。設置されている地方組織は以下の通りです。

北海道口腔保健学会
東北口腔衛生学会
甲信越北陸口腔保健研究会
口腔衛生関東地方研究会
東海口腔衛生学会
近畿・中国・四国口腔衛生学会
九州口腔衛生学会

主な活動

本学会は、口腔衛生学の学術振興と普及のために様々な活動を行っています。

総会: 年に一度、主に秋季に定期総会および学術大会を開催しています。この学術大会は、会員の研究成果を発表し、活発な学術的な議論を交わすための重要な機会となっています。
学会誌: 学会の機関誌として『口腔衛生学会雑誌』を定期的に発行しています。この雑誌には、口腔衛生学に関する最新の研究論文や総説などが掲載されており、学術情報の共有と発展に貢献しています。年間5回発行されており、ISSN 0023-2831、全国書誌番号:00007710が付与されています。
専門認定制度: 口腔衛生学分野における専門的な知識と技能を持つ歯科医師や、質の高い関連医療・サービスを提供できる施設を認定する制度を設けています。歯科医師向けの専門認定としては、「認定医」（2012年10月現在296名）、「指導医」（同43名）のほか、「予防歯科臨床指導医」や「地域歯科保健指導医」といった特定の専門分野における認定があります。また、口腔衛生学会が定める基準を満たした施設を「認定施設」として認定しており、2012年10月現在35施設が認定されています。

関連団体

本学会は、日本の歯学領域における他の主要な学術団体との連携も積極的に行っています。加盟している主な団体には、本学会が専門分科会として属する日本歯科医学会や、歯学系学会間の協力・連携を促進する日本歯学系学会協議会などがあります。

関連分野

本学会が対象とする学術領域は、口腔衛生学を核としつつ、社会歯科学をはじめとする広範な分野と関連しています。歯学、歯科医療はもちろんのこと、公衆衛生や疫学的な視点も重要視しており、国民全体の口腔健康の向上に貢献することを目指しています。関連事項としては、歯学、歯科、口腔衛生学、社会歯科学などが挙げられ、公衆衛生施策の一つである水道水フッ化物添加なども学術的な検討対象に含まれることがあります。

外部情報

一般社団法人日本口腔衛生学会の公式ウェブサイトでは、学会の最新情報や詳細な活動内容を確認することができます。

もう一度検索