日本基督教団京都教会

日本基督教団京都教会

京都市中京区に居を構える日本基督教団京都教会は、日本のプロテスタント諸教会の一つです。その設立から今日に至るまで、京都の地におけるキリスト教伝道の歩みを重ねてきました。現在の所属教団は日本基督教団ですが、創設時は日本組合基督教会の一員でした。

沿革

当教会の歴史は、1885年1月14日に京都市富小路四条下ルに誕生した「四条教会」に端を発します。当時の京都には、既に四つのプロテスタント教会が存在していましたが、いずれも同志社大学の関係者によって設立・運営されており、特定の層に限定された伝道となりがちでした。このような状況に対し、都市の中心部、特に商業活動が活発であった下町の人々、すなわち商人や職人、その家族といった幅広い市民層への伝道の必要性が認識されていました。

アメリカン・ボードから派遣されていた宣教師M・L・ゴードンは、教育機関を拠点とする伝道だけでなく、より直接的に地域社会に入り込む伝道を志していました。彼のこの開かれた伝道への情熱に共鳴した地元の有志たちが集結しました。具体的には、中村栄助、村田栄次郎、沢寅吉、上野新七といった面々が中心となり、教会の設立準備委員会を組織しました。彼らは、経済的支援のみならず、伝道活動そのものへの深い関与をもって教会の礎を築くことに尽力しました。

設立当初の牧会を担う人材として、同志社にて神学を修めていた井手義久氏が仮牧師として招聘されました。これは、神学教育機関である同志社との一定の連携を保ちつつも、新しい伝道形態を模索する教会の姿勢を示すものでした。こうして、準備を進めた結果、四条教会は設立時に33名の教会員をもって船出しました。この初期の会員構成は、同志社関係者以外の京都市民にも福音が響き始めた証であり、下町伝道の第一歩が踏み出されたことを示しています。

教会は設立翌年の1886年、日本のプロテスタント教会が自立と協力、一致を目指して結成した日本組合基督教会に加わりました。これにより、四条教会は全国的なプロテスタント運動の一翼を担う存在となります。その後、時代の変遷を経て、日本のプロテスタント諸教会の合同運動の結果、現在は日本基督教団に所属し、設立当初の精神を受け継ぎながら、京都の地でキリストの福音を伝え続けています。

歴代の指導者・主な会員

教会の歴史において重要な役割を果たした歴代の牧師や会員は以下の通りです。

歴代牧師

堀貞一
村田勤
牧野虎次

主な会員

酒井潔

参考文献

『日本キリスト教歴史大事典』教文館、1988年

外部リンク

京都教会

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