日本大学新聞社

日本大学新聞社の概要

日本大学新聞社（にほんだいがくしんぶんしゃ）は、日本大学における公式な学内新聞である「日本大学新聞」を発行している団体です。本社は市ヶ谷に所在し、1921年に設立されました。これは慶應義塾大学の三田新聞や東京大学の東京大学新聞に続く、学生新聞としては3番目に古い歴史を持っています。

この新聞は、毎月20日に発行され、1月と2月は合併号として発行されます。発行部数は85,000部で、購読料は2年間で4,000円（税込）ですが、大学内には特定のラックが設置され、学生などは無料で読むことが可能です。新入生向けには、入学式の際にPR版が無料で配布されることもあります。

編集と発行

日本大学新聞は完全に学生の手によって運営されています。学生記者が取材や執筆、レイアウトに至るまでの全てを行い、広告営業も主に学生が手がけています。この新聞は、10面のブランケット版の形式で、総合、学術、校友・付属、スポーツなど様々な面を持つ多様な内容を提供しています。更に、一気飲みの危険性についての啓発活動も行うなど、社会的課題にも取り組んでいます。

歴史的背景

日本大学新聞社は、大学理事会の管理を受けており、社長は理事会によって任命されます。1969年には日大紛争と呼ばれる学生運動が起こり、学生編集部と大学当局との間に深刻な対立が生じました。この結果、大学当局は購読料の徴収を差し止め、新聞の発行も停止しました。最終的に、学生編集部は全員退社し、廃刊号を発行する事態となりましたが、それも焼却される運命にありました。

復刊と新たな方針

その後、大学側は学生編集部を一新し、国に対する批判的な立場を排除する方針を打ち出しました。1970年に機関誌は再び発行され、「学園の公器」という理念のもと、教職員や校友、在学生を結ぶ紙面作りを進めていきました。これにより、新聞は「清流」という新たな題字を掲げ、報道の公正さと清らかさを強調することとなります。

現在の取り組み

日本大学新聞社では、毎年「日大文芸賞」という文学賞を開催し、優れた作品を表彰しています。また、年に一度、スポーツに関する情報をまとめた「日大スポーツ」というグラフ誌、英字新聞、数年間分を収めた縮刷版なども発行しています。

2021年には、創刊100周年を迎え、この長い歴史を持つ新聞社も学内外からの支持を受けつつ活動を続けています。加えて、新聞社のOBたちはマスコミや政財界でも活躍しており、日大新聞同人会を形成し、新聞の発展を支援しています。これらの取り組みを通じて、日本大学新聞社は今後も学内利用者にとって大切な情報源であり続けるでしょう。

もう一度検索