日本学生会議

日本学生会議について

日本学生会議（にっぽんがくせいかいぎ、英: Japan Student Conference、略称: JASCO）は、日本における民族派の学生組織であり、特に1960年代において反核運動に積極的な役割を果たしてきました。もともと1952年5月に設立された愛国青年有志委員会から始まり、その後、いくつかの変遷を経て、1960年に現在の名称に改称しました。

設立の背景

日本学生会議の設立は、頭山満の三男である頭山秀三の指導の下で進められました。当初、豊田一夫が中心となって結成した愛国青年有志委員会の行動隊として殉国青年隊が組織されました。しかし、1952年の同年7月に頭山が不慮の事故で亡くなると、この団体は同年の9月に殉国青年隊として独立し、その後の1954年には全学生運動純正会が設立され、1960年に日本学生会議へと移行しました。

イデオロギーと運動

日本学生会議の活動は、民族主義の立場を主にしており、特に1967年に早稲田大学の山浦嘉久が議長に就任して以降、より明確な右翼的イデオロギーを表に出すようになりました。彼らは「右からの革命」を目指し、反核闘争を通じて新たな右翼の形を模索しました。このため、彼らは「右翼の赤軍派」と呼ばれることもありました。

また、早稲田大学支部は、「昭和維新派」として全共闘運動にも参加し、民族派全共闘や民族派全学連と称される組織と協力しました。特に、1969年には核兵器拡散防止条約に反対するため、外務省に乱入するなどの活動が見られました。これにより、反核防統一戦線と呼ばれる連合も結成され、幅広い学生運動を展開しました。

1970年代の反核闘争

1970年代前半において、日本学生会議のメンバーたちは、外務省に対する批判を強める一方で、反核運動を中心とした活動を展開しました。特に編集局長の牛嶋大輝は、機関紙においてナチズムやファシズムについて論じ、その思想の普及を図りました。また、彼らは「青年日本の歌」を集会の歌とし、日章旗や黒旗を掲げながら大規模なデモを行いました。

これらの活動は、日本における新左翼の反安保闘争と並ぶ重要な運動として位置づけられており、反核運動は民族派の独自のアイデンティティを確立するための重要な要素となっていました。

現在の状況

しかし、現在において日本学生会議の活動については具体的な情報が確認されておらず、組織の詳細やメンバーの動向は不明瞭な状態です。かつての影響力を持っていた彼らがどのような形で存続しているのか、興味深いところです。

参考文献

• - 猪野健治『日本の右翼』ちくま文庫、2005年。
• - 瀬戸弘幸「日の丸右翼からナチズム極右へ、そして今……。」佐藤卓己編、日本ナチ・カルチャー研究会著『ヒトラーの呪縛』飛鳥新社、2000年。
• - その他多数の文献も存在。

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