日本小動物獣医師会

一般社団法人日本小動物獣医師会について

一般社団法人日本小動物獣医師会（Japan Small Animal Veterinary Association）は、小動物臨床に携わる獣医師によって構成される団体です。2008年12月10日に法人化され、一般社団法人となりました。

目的と活動

本会は、「獣医療を通じていかに社会に貢献するか」をモットーに、小動物獣医学術の向上と獣医療の適正な運営を図ることで、動物愛護精神の高揚、公衆衛生の向上、社会福祉の発展に寄与することを目的としています。

主な活動内容は以下の通りです。

学術研究: 小動物獣医学術の振興と調査研究
人材育成: 新人獣医師の研修、獣医学生の海外研修、動物看護師の育成
社会貢献: 狂犬病などの人獣共通感染症対策、学校飼育動物対策、身体障害者補助犬の育成・啓発
生涯教育: 会員獣医師を対象とした生涯教育や卒後教育研修セミナーの開催
その他: 年次研究発表会の開催、各種委員会活動（総務、広報、獣医事、薬事、動物愛護、学術、事業など）

組織

本会は、以下の組織で構成されています。

事務局: 組織運営の中枢
総務部: 組織運営全般、総務委員会
学校飼育動物対策委員会: 学校飼育動物に関する問題への対応
広報委員会: 広報活動の企画・実施
獣医事部: 獣医療に関する諸問題への対応、獣医事対策委員会、薬事対策委員会
動物愛護・環境保全委員会: 動物愛護と環境保全に関する活動
学術部: 学術活動の推進、国際学術交流委員会、生涯・卒後教育研修委員会、年次学会プログラム委員会
事業部: 各種事業の企画・実施、動物看護師委員会、身体障害者補助犬委員会、人獣共通感染症委員会
その他: 選挙管理委員会、プロジェクト委員会、ワクチン副反応対策

設立の経緯

1960年代前半、小動物（ペット）の臨床に携わる獣医師が増加し、全国の開業獣医師と小動物（ペット）の学会を統一した組織の設立が検討されました。当時、畜産振興が国策として推進されていたこともあり、開業獣医師の組織化が求められていました。

そのような状況の中、東京畜犬問題が社会問題化し、小動物獣医師界に危機感が広まりました。この問題を契機に、日本獣医師会内の「東京畜犬問題対策協議会」と「六大都市連絡協議会」を母体として、「全日本小動物臨床獣医師協議会」が設立されました。

1971年5月30日に「全日本小動物臨床獣医師協議会」が発足し、1978年9月には現在の「日本小動物獣医師会」に改称しました。1985年には、第10回世界小動物獣医学会（東京）を開催し、国際的にも認知されるようになりました。

現在、会員数は約5,000名に達し、日本最大の獣医師団体として、職能団体としての活動だけでなく、学術団体としての活動や動物看護師の認定など、幅広い活動を展開しています。

小動物とは

日本小動物獣医師会では、会員獣医師を臨床、開業獣医師としています。

一般的に、小動物とはペット（愛玩動物）を対象とする医療行為を行う獣医師が扱う動物を指します。具体的には、犬、猫、ハムスター、ウサギ、フェレット、小鳥、爬虫類などが該当します。

一方、大動物とは畜産動物（産業用動物）を指し、牛、馬、豚などが該当します。食用や採卵用の鶏、毛皮用のウサギやミンクなども大動物に分類されることがあります。

英語圏では「small animal」という表現が用いられ、世界的に愛玩動物を総称して小動物と呼んでいます。各国の獣医師団体も同様の表現を採用しています。また、ハムスター、ウサギ、フェレット、小鳥、爬虫類などの小型ペットは「エキゾチックアニマル」と呼ばれることもあります。

言語別の表現

英語: small animal
ドイツ語: Kleintier
スペイン語: en Pequenos Animales

関連リンク

日本獣医師会
日本小動物獣医師会ホームページ
世界小動物獣医師会ホームページ

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