身体障害者補助犬

身体障害者補助犬（アシスタントドッグ、サービスドッグとも呼ばれます）は、人間の生活をサポートするために特別な訓練を受けた犬の総称です。これらの犬は、障害を持つ人々の自立と社会参加を促進する上で重要な役割を果たしています。

補助犬の種類

補助犬には、以下のような様々な種類があります。

介助犬: 肢体不自由者の日常生活を支援します。ドアの開閉、物の拾い上げ、衣服の着脱など、様々な動作をサポートします。
自閉症補助犬: 自閉症者の社会生活をサポートします。パニック時の落ち着かせ、危険な行動の防止、外出時の道案内などを行います。
精神科補助犬: 精神障害者の精神的な安定をサポートします。不安やパニック発作時の対応、服薬の促し、ストレスの軽減などを行います。
聴導犬: 聴覚障害者に音を知らせます。ドアベル、電話、アラームなどの音を飼い主に知らせ、危険を回避します。
発作対応犬: てんかん患者の発作を予知、または発作時に対応します。発作前の警告や、発作後の救助要請などを行います。
盲導犬: 視覚障害者の歩行をサポートします。安全なルートの案内、障害物の回避、段差の認識などを行います。

各国における補助犬

補助犬の制度や扱いは、国によって異なります。

日本

日本では、身体障害者補助犬法によって、盲導犬、聴導犬、介助犬の3種類が法的に認められています。これらの補助犬は、公共施設や交通機関への同伴が許可されており、社会参加を促進しています。

しかし、日本では精神障害をサポートする犬は、法的な補助犬としては認められておらず、ペットと同様の扱いを受けることがあります。このため、精神障害を持つ人々が補助犬と共に社会参加する上で、課題が残されています。

アメリカ合衆国

アメリカでは、補助犬に関する法整備が進んでおり、様々な種類の補助犬が社会で活躍しています。裁判所施設犬のように、犯罪被害者の支援を行う犬も存在します。

その他の犬

補助犬以外にも、人の生活をサポートする犬がいます。

災害救助犬: 災害現場で被災者の捜索、救助を行います。
警察犬: 犯罪捜査や警備活動を行います。
警備犬: 施設や場所の警備を行います。
軍用犬: 軍事作戦や警備活動を行います。
独房犬: 受刑者の生活を改善するために、受刑者と共に生活します。

関連団体

日本補助犬協会: 日本における身体障害者補助犬の育成、訓練、無償貸与を行う公益財団法人です。
紙ふうせん: 身体障害者補助犬法施行応援歌『補助犬トリオ』を制作、自演している団体です。

外部リンク

Fidos For Freedom Inc. - 身体障害者補助犬訓練機関（英語）
* 農林水産省動物検疫所「よくある質問Q＆A>日本への犬、猫の持ち込み」

まとめ

身体障害者補助犬は、障害を持つ人々の生活の質を向上させる上で欠かせない存在です。社会全体で補助犬への理解を深め、共に安心して生活できる社会を実現することが求められています。

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