日本情報経済社会推進協会

一般財団法人日本情報経済社会推進協会（JIPDEC）

一般財団法人日本情報経済社会推進協会、通称JIPDECは、情報処理産業の推進と経済社会の発展を目指して設立された団体です。元々は、総務省および経済産業省によって共管される「財団法人日本情報処理開発協会」として1967年12月20日に設立されましたが、2011年に一般財団法人へ移行し名称を変更しました。

設立の背景と目的

JIPDECの設立目的は、電子計算機を駆使した情報処理方式や関連産業の発展を助け、日本の経済社会に貢献することです。設立当初から、情報処理やその関連技術の進化を促進し、さまざまな事業を通じて、情報社会の基盤を支える役割があります。

組織構成

現在の代表理事会長は、元経済産業事務次官の杉山秀二氏が務めています。いわゆる「天下り官僚」が多く在籍していることから、その組織構造に対する批判も少なくありませんが、こうした人々が様々な経験を生かして、団体の運営に寄与しています。ただし、2010年に実施された「事業仕分け」において、公益法人としての役割が見直される場面もありました。

事業内容

JIPDECは、現在、プライバシーマーク制度や電子署名・認証制度の運営に注力しています。これらの制度は、企業や個人が安全に情報交換を行えるようにするためのものです。加えて、JIPDECは主に高校生や専門学校生を対象とした「U-20プログラミングコンテスト」を長年にわたり実施しており、若い世代の情報技術に対する関心を高めています。

また、同協会はかつて情報処理技術者試験の指定試験機関としての役割も果たしていましたが、法改正に伴い2004年度以降は、独立行政法人情報処理推進機構（IPA）がその業務を引き継ぐことになりました。さらに、若年層を対象とした情報セキュリティ専門家の育成プログラム「セキュリティキャンプ」も2004年から始まりましたが、このプロジェクトも2010年にIPAへ移行しました。

2016年には、APEC越境プライバシールールシステム（CBPRシステム）の認証団体に指定されるなど、国際的な取り組みへも積極的に参加しています。また、2017年度までは情報セキュリティマネジメントシステム（ISMS）適合性評価制度に対する認証機関の認定も行っていましたが、その後この部門は独立して一般社団法人情報マネジメントシステム認定センターとして運営されています。

結論

JIPDECは、日本の情報処理産業を支えるための多様な事業を展開し、社会全体の情報技術の発展に寄与しています。今後も、その活動を通じて、情報社会のさらなる発展を目指していくことでしょう。

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