日本現代中国学会

日本現代中国学会について

日本現代中国学会（にほんげんだいちゅうごくがっかい）は、現代中国研究を推進することを目的とした学術団体です。この学会は略して「現中学会」とも呼ばれており、日本における現代中国研究の中で、最も歴史のある団体の一つとして知られています。1992年までの名前は「現代中国学会」であり、その後、より広い国際的な交流を促進するために名称が変更されました。2020年2月現在、会員数は約700人とされ、法人格を持たない任意団体の形態で活動しています。

沿革

日本現代中国学会は1951年5月26日に中国研究所の第六回総会の決議を受けて創設されました。初代の幹事長は平野義太郎氏で、その創立に際しては日本の侵略戦争時代における中国研究への反省と、1949年に成立した中華人民共和国からの知的刺激が背景にありました。

設立当初は中国に対して親しみも強かったものの、学術団体としての性格を保ったため、1966年から始まった文化大革命の影響で多くの親中国的団体が分裂していく中でも、現代中国学会は一貫してその存在を保ち続けました。1972年の日中国交回復や1978年の日中平和友好条約の締結、1979年からの中国での改革開放政策が日本国内における中国関心の高まりをもたらし、その結果、会員数は年々増加しています。

日本現代中国学会の活動

1992年には学会名を「日本現代中国学会」に改名し、1993年には英語名を「The Japan Association for Modern China Studies」と定め、学会誌『現代中国』の英文名も「Modern China」としました。この学会は、地域研究としては中国を主な対象としつつも、文学に関する研究を含む点が特に独自性を持っています。この伝統は創立以来継承されており、全国大会では毎年文学や芸術に関連する分科会が設けられています。

主な事業には、年に一度開催される全国学術大会の実施、年一回発行される学会誌『現代中国』、そして年三回のニューズレターの発行が含まれ、地方組織としては関東、関西、西日本、東海の各地域に分かれた部会が独自に研究活動を展開しています。また、2009年には創立60周年を記念して『新中国の60年－毛沢東から胡錦濤までの連続と不連続』、2011年には『資料・日本現代中国学会の60年』という publications が制作され、会員に配布されたり専門書店で販売されるなどしています。

組織と事務局

学会の役員の名称は創立時においては幹事長と幹事が設けられ、その後1953年から1960年には会長が置かれ、1991年には理事長と理事に名称が変更されました。2024-2025年度には、菅原慶乃理事長（関西大学）、中村元哉副理事長（東京大学）、何彦旻事務局長（追手門学院大学）が主要な役員として知られています。

事務局は、初期の頃には中国研究所に位置していましたが、文革の終結後は東京大学の中国語研究室に置かれ、その後、2007年2月に大学生協学会支援センターに業務が委託され、2017年には一般社団法人中国研究所に移転しました。

このように、日本現代中国学会は日本国内における現代中国研究の発展に大いに寄与してきました。

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