日本移動通信システム協会

一般財団法人日本移動通信システム協会（JAMTA）について

一般財団法人日本移動通信システム協会（JAMTA）は、1993年に設立されたMCA無線（第三者無線）サービスを提供していた非営利団体です。略称はJAMTA。

概要

JAMTAは、1993年に日本モトローラ（現モトローラ・ソリューションズ）によって設立されました。当初は800MHz帯のMCA無線を「JSMR（Japanese Specialized Mobile Radio）」システムとして展開し、移動無線センターと同様に全国規模でサービスを提供していました。

1994年からは、1.5GHz帯のデジタルMCA無線「NEXNET（ネクスネット）」システム（米国ではネクステルが「iDEN」として展開）を関東・関西・東海地区で運用開始しました。NEXNETシステムの使用機器はモトローラ製に限定され、販売や免許申請代行も日本モトローラが主に行っていました。ただし、一部時期においては別の会社が販売・申請代行を担っていました。

しかし、2014年にはJSMRシステムが利用者の減少により、NEXNETシステムが周波数使用期限満了を迎えたため、両サービスを終了し、JAMTAは解散しました。

沿革

1986年（昭和61年）7月1日：MCA無線の外資による提供が解禁。
1987年（昭和62年）10月1日：日本モトローラが日本初のJSMRを徳島県で提供開始。その後、JSMRシステムの制御局を全都道府県に設置し、全国展開。
1989年（平成元年）6月28日：日米電気通信交渉合意により、MCA無線の新規免許が移動無線センターと日本モトローラで同数（首都圏20システム）となる。
1991年（平成3年）1月30日：1.5GHz帯アナログJSMRサービス(JSMRII)開始。
1993年（平成5年）
2月：日本モトローラが100%出資し、郵政大臣に設立申請。
3月3日：財団法人日本移動通信システム協会設立。
9月：JSMRIIを利用した広域無線パケット・データ通信サービス「ボナンザ」を開始（東京・湘南・つくばの3局間）。
1994年（平成6年）9月：デジタルJSMRを関東地区で運用開始。
1995年（平成7年）10月3日：デジタルJSMRを関西地区で運用開始。
1996年（平成8年）11月27日：デジタルJSMRを東海地区で運用開始。
1997年（平成9年）4月25日：株式会社ジェイコム設立。制御局等の建設・運用、ユーザコンサルティング、機器供給を実施。出資比率は、DJSMR事業組合（日本モトローラとその販売代理店約30社）が49%、ニチメンが25%、NEXTEL Internationalが21%、オリックスが5%。
1998年（平成10年）7月7日：株式会社ジェイコムが一般向けにNEXNETサービスの販売を開始。モトローラのintegrated Digital Enhanced Networkテクノロジーを採用した総合デジタル移動体通信システム。
1999年（平成11年）4月：株式会社ジェイコムがネクスネット株式会社に社名変更。
2001年（平成13年）5月：ネクスネットが民事再生法の適用を申請し、事実上倒産。その後、日本モトローラが同社を子会社化しサービスを継続。
2002年（平成14年）4月：1.5GHz帯アナログJSMRサービスの新規加入受付を停止。
2005年（平成17年）
1月31日：1.5GHz帯アナログJSMRサービスを終了。
3月：双日がネクスネットの全株式を売却し事業から撤退。
2011年（平成23年）
11月30日：ネクスネットが株主総会で解散を決議。
12月26日：ネクスネットが東京地方裁判所より特別清算開始決定を受ける。事業はモトローラ・ソリューションズが承継。
2013年（平成25年）4月：一般財団法人に移行。
2014年（平成26年）
3月：JSMRシステムおよびNEXNETシステムのサービスを終了。
9月：解散。

置局状況

JSMR(800MHz帯アナログ)

（地方ごとの詳細な置局状況については、ここでは省略します。）

JSMRII(1.5GHz帯アナログ)

（詳細な置局状況については、ここでは省略します。）

その他

「NEXNET II（ネクスネット2）」という無線機器がJ-mobileによって製造・販売されていますが、これはモトローラ・ソリューションズから商標使用許諾を得てIP無線に使用されているものであり、MCA無線とは関係ありません。

関連項目

第三者無線

脚注

（脚注は省略します。）

外部リンク

日本移動通信システム協会
* ネクスネット

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