日本証券アナリスト協会

公益社団法人日本証券アナリスト協会

公益社団法人日本証券アナリスト協会（略称：SAAJ）は、日本国内における証券アナリストの専門的な育成とその社会的地位の向上を目的とした組織です。1962年に設立された東京証券アナリスト協会を前身に持ち、今日に至るまで多様な活動を展開しています。

基本理念と使命

日本証券アナリスト協会の基本的な理念は「金融・資本市場の健全な発展を促進し、持続可能な社会の実現に貢献する」と言えます。この理念を実現するため、「広い視野、深い専門知識・分析能力、高い倫理観を備え、時代の要請に応える金融・投資のプロフェッショナルを育成する」という使命を設定しています。

教育プログラム

協会では、専門的な教育を行い、資格認定制度を通じて証券アナリストとしての技能向上を目指しています。具体的には、以下のような戦略を通じて活動を行っています。
1. 金融や投資に関する専門知識、分析能力、職業倫理を含む資格認定教育プログラムを実施。
2. 資格保有者がプロフェッショナルとしての視野や専門性を広げ、信頼性を高めるための支援。
3. 金融・資本市場の健全な発展に寄与するための情報発信や意見表明を行う。

通信教育・認定試験制度

協会では、証券アナリストとしての能力向上を図るために、通信教育と認定試験を実施しています。まず、受講者は通信教育を受ける必要があります。この通信講座は「証券分析とポートフォリオ・マネジメント」「財務分析」「経済」の3科目から選択可能で、受講の後、1次試験に挑戦します。この試験は年に2回、マークシート方式で行われ、全科目に合格した後、実務経験が3年以上あると認定アナリスト（CMA®）として認定される資格を得ることができます。

2次試験については、1次試験に合格した受講者がさらに深い専門的な知識を習得するための通信講座を受講し、全4科目を修了した後に受験することができます。最大の試験は論述形式で、2023年6月に開催予定です。この制度によって、CMA®資格を持つ者は、国際公認投資アナリスト試験（CIIA®）への受験資格も得ることができます。

ディスクロージャー優良企業選定

1995年度から始まった「証券アナリストによるディスクロージャー優良企業選定制度」では、上場企業の情報開示の質を向上させることを目的とし、毎年評価を行っています。2022年度には、様々な業種から300社に対して評価が行われ、特に新興市場銘柄や個人投資家向けの優良企業も対象に含めています。

所在地

日本証券アナリスト協会の本部は東京都中央区の東京証券取引所ビルにあり、大阪にも事務所を構えています。さらに、兜町平和ビルにも分室が設置されています。これにより、全国的な活動を展開し、証券アナリストの育成に尽力しています。

以上のように、日本証券アナリスト協会は、金融市場の発展に寄与するため、証券アナリストの育成とサポートを積極的に行っており、これからもその使命を果たしていくことでしょう。

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