日本鉄鋼協会

一般社団法人日本鉄鋼協会について

一般社団法人日本鉄鋼協会（ISIJ）は、日本の鉄鋼に関する研究や技術の進展を目的とする工学系の学会です。事務局は東京都中央区の日本橋茅場町に位置し、159名のメンバーが在籍し、鉄鋼業界の専門家として様々な活動を行っています。これまでの歴史の中で、協会は鉄鋼に関連する数多くの研究や発表を行ってきました。

創立の歴史

日本鉄鋼協会は、1915年（大正4年）に創設され、初回の総会は東京都京橋区の日本鉱業会で行われました。設立当初の会長には野呂景義が就任しました。この際、安田善次郎、守谷吾平といった実業家や、今泉嘉一郎、金子増燿のような工学者、さらには官僚や軍人が発起人として名を連ね、全60名が集結して協会を発足させました。これにより、日本の鉄鋼技術の発展を目的とした学会が誕生しました。

2012年8月に一般社団法人へと移行し、事務局が日本橋茅場町に移転したことで、より多くの研究活動や企業との連携を強化することができました。

協会の活動

協会は、鉄鋼の分野における最新の研究成果や技術情報を発信するため、1915年3月から協会誌『鐡と鋼』を発行しています。この雑誌では、鉄鋼技術に関する様々なトピックが取り上げられています。例えば、1929年には日下部義太郎が改良発明した国産のボーリングマシンの紹介も行われ、技術革新の道筋が広がっています。

協会はまた、会員同士の情報共有や議論の場を提供し、会議やフォーラムなどを定期的に開催しています。これにより、業界の動向や最先端の研究を共有し、鉄鋼関連の技術革新を促進しています。

関連する活動

さらに、日本鉄鋼協会はドックや造船、ボーリングに関連する業界とも密接に関わっています。造船技術の進展は鉄鋼の発展に支えられており、協会の研究成果はこの縁の下の力持ちとなっています。

また、協会は日本の学会一覧にも名を連ねており、日本鉄鋼連盟とも相互に関連して活動しています。これにより、日本の鉄鋼業界全体が協力して研究や技術進展を図ることが可能になっています。

文献とリンク

日本鉄鋼協会の創立に関する資料は『工業雑誌 大正4年5月号 42巻550号』に掲載されており、創設期の歴史や活動が詳述されています。また、協会誌『鐡と鋼』の過去の号は、研究者や実業家にとって貴重な情報源となっています。
さらに、一般社団法人日本鉄鋼協会の公式サイトや協会誌を通じて、最新情報や研究成果にアクセスすることができます。

以上のように、日本鉄鋼協会は、鉄鋼技術の進展を支える重要な役割を果たしており、その活動は今後も業界に大きな影響を与えていくことでしょう。

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