日産・アリア

日産アリア（ARIYA）

日産自動車が手がけるアリア（ARIYA）は、同社初のクロスオーバーSUVとして2020年7月に発表された電気自動車です。機能性やデザイン、技術革新を兼ね備えたこの車両は、世界市場に向けて製造・販売されています。

概要

アリアは「ニッサン インテリジェントモビリティ」の理念に基づき、多くの先進技術を搭載しています。独自のデザインアプローチ「タイムレスジャパニーズフューチャリズム」は、日本らしさを表現するとともに、モダンで洗練された外観が特徴です。走行性能には前後に配置されたモーターを効果的に制御する「e-4ORCE」技術が用いられており、スムーズな走行を実現しています。また、運転支援システム「プロパイロット 2.0」が搭載され、高精度の地図情報をもとに高速道路での安全運転を支援します。これらの技術は2021年6月から予約開始されました。

外観

アリアの外観はファストバッククーペスタイルを意識した流線型の5ドアデザインです。全長4,595 mm、全幅1,850 mm、全高1,655 mmと、存在感のあるボディを持ちます。特に大径タイヤを四隅に配置し、長いホイールベースが安定感を生み出しています。薄型の4灯ヘッドランプや横一文字に伸びるテールランプも際立っており、パノラミックガラスルーフがオプションで用意されています。充電ポートは左右のフロントフェンダーに配置され、急速充電用と普通充電用のポートが装備されています。

フロントデザインには、日産のエンブレムを囲むポリカーボネート製のシールドがあり、内側には立体的な模様が施されています。このシールドは、レーダーやカメラを保護する役割も果たしています。さらに、スポーティさを強調するために、左右に配置されたVシグネチャーが目を引きます。

サイドのデザインは、上部のドアサッシュモールや直線的なショルダーラインが特徴で、流れるような印象を与えます。また、サイドミラーはブラックアウトされ、より洗練された印象を与えています。

後部には、バックドアを横断するテールランプやリヤビューカメラが装備され、視認性と機能性が向上しています。特にハイマウントストップランプ付きのリアスポイラーが特徴的です。

カラーリング

アリアには多彩なボディカラーが設定されており、特別塗装色も用意されています。これにより、個性的な車両選びが可能です。

歴史

アリアの開発は2019年に東京モーターショーで公開されたニッサン アリア コンセプトから始まりました。2020年には正式発表が行われ、2021年には特別限定車が発売開始されました。初期のモデルである「B6 limited」は、多様な機能を標準装備しており、ブルーグレーのナッパレザーシートが選ばれました。2023年には北極から南極まで30,000 km以上を走破する冒険プロジェクトに提供され、その実績が注目を集めました。また、2024年には「NISMO」モデルが発表され、さらなる進化を遂げています。

メカニズム

アリアには、ジヤトコ製の減速機が搭載され、最新のリチウムイオンバッテリーが使用されています。バッテリーはCHAdeMO急速充電に対応しており、最大130 kWの出力が可能です。これにより、快適で力強い走行体験を実現しています。

車名の由来

アリアという名称は、古代ヨーロッパ文化における「威厳」と「高貴」を意味し、静寂の中に秘められた力強さを反映しています。

アリアは、日産の未来のビジョンを体現する車両であり、次世代のエコフレンドリーな車のスタンダードとなることが期待されています。

もう一度検索