日産・テラノ

テラノ（TERRANO）

テラノは、日産自動車が製造・販売していたスポーツ・ユーティリティ・ビークル（SUV）で、初めて登場したのは1986年です。この車は、日本及び東南アジアを除く地域では「パスファインダー」として知られています。日本国内では、テラノは2代目モデルを最後に2002年に生産を終了しましたが、海外市場では新型として継続的に販売されています。

モデルの概要

初代テラノ（WD21型）は1986年から2006年まで生産され、ダットサントラック（D21型）を基にしたものでした。初期モデルは2ドアボディで、新開発の直列4気筒ディーゼルエンジンのみを搭載。当時としては珍しい電子制御式4速オートマチックが導入され、オンロードとオフロードの両方での利便性を考慮した設計がされていました。

1995年には2代目（R50型）が登場し、4ドア専用のボディ構造と「オールモード4X4」システムを採用。多様な運転環境に対応するため、パートタイム及びフルタイム4WDのモード切替が可能でした。このモデルは、国内外で高い人気を誇り、長年にわたって多くのファンを魅了しました。

モータースポーツでの活躍

テラノはモータースポーツでも目覚ましい成果を上げており、1987年のパリ・ダカールラリーではVG30E型エンジン搭載車が市販車無改造クラスで見事に第2位を記録しました。以降の参戦でも、T2クラスでの優勝や総合順位のステージごとの入賞を果たし、特に1990年代に入ってからは数々の大会での成功を収め、名実ともにオフローダーとしての地位を確立しました。

車名の由来

「テラノ」という名称は、ラテン語で「地球」を意味する「TERRA」に「NO」をつけて、「地球の全ての道を自由に駆け巡る車」という意味を込めて名付けられました。これは、テラノのSUVとしての特性を象徴するものであり、自由で多様な走行体験を提供することを意図しています。

3代目テラノ

2013年には、ダチア・ダスターをベースとした新型テラノがインド市場向けに発表されました。このモデルは、先代モデルとのメカニズム的な関係はなく、主に新興国市場をターゲットにした小型の廉価SUVとしての役割を果たしました。外装や内装は大きく刷新され、価格も手頃に設定されていますが、先代とは異なるクラスに位置づけられています。

まとめ

テラノは、日産が手掛けたSUVとして、日本国内外で異なる歴史を持っていますが、その根底には「自由に道を駆け巡る」という理念があります。初代から続くテラノの伝統は、多くのオフロードファンや日産車の愛好者に支持されており、今後もその名は語り継がれることでしょう。

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