日産・ナバラ

ナバラ（NAVARA）

ナバラは日産自動車が製造する小型商用車で、1986年に初めてオーストラリア市場に登場しました。この車両は、9代目の日産・ダットサントラックに由来し、以降欧州やアジアなど多くの市場でも展開されています。

歴史とモデル展開

もともとオーストラリアで販売されていた8代目のダットサントラック720型は、モデルチェンジに伴いナバラという名前が付与されました。ナバラの初代モデルであるD21型系は1986年から2004年まで製造され、シングルキャブ、キングキャブ、ダブルキャブの3種類のボディスタイルを展開しました。エンジンバリエーションは、ガソリンエンジンが2種類、ディーゼルエンジンが1種類用意されています。

次に、1997年にはD22型系が登場します。日本市場と比べ若干遅れての登場でしたが、引き続き多様なボディスタイルとエンジン選択肢が提供され、2015年にはD23型系にモデルチェンジされました。

D40型およびD23型

2005年にデビューしたD40型系は、スペインとタイから輸入され、ボディサイズや価格が向上しました。D40型では多様な地域で仕様が異なるものの、主要な市場に向けたバリエーションが充実していました。

その後、2014年に発表されたD23型は、いすゞ・D-MAXやトヨタ・ハイラックスといった競合車と市場で競うことになります。このモデルは、日産のデザイン理念「Vモーション」が取り入れられており、ボディタイプも先代同様に3種類が用意されています。

エンジンとトランスミッション

D23型には、日産製のYD25DDTiおよびルノー製のYS23エンジンが搭載されており、それぞれ異なる出力とトルク特性を持つタイプが準備されています。さらに、QR25DEガソリンエンジンも選択肢の一つです。トランスミッションは6速マニュアルまたは7速オートマチックがあり、オーストラリア仕様ではマニュアルモード付きのオートマチックが用意されています。

アップグレードと新モデル

2016年からはD23型の「シリーズ2」が登場し、その後も細部改良が行われました。2018年にはシリーズ3が導入され、先進的な安全装備やインテリジェントモビリティテクノロジーが充実。2020年11月にはフェイスリフトが発表され、さらなる安全機能が追加されました。

フェイスリフトモデルでは、特にインテリジェントエマージェンシーブレーキなどの新たな安全機能が注目されています。また、リアの積載能力の向上やフロントマスクの刷新も行われ、スタイリッシュなデザインが強調されています。

その他の情報

ナバラの車名は、スペインのナバラ地方に由来し、2000年代以降は特に国や地域によって名称が異なることがあり、ナバラのほかにNP300フロンティアとして知られることもあります。2022年にはアルゼンチンでの生産が開始され、日産のグローバル展開を一層進めています。

ナバラは商用車でありながら多機能性を備え、多様なニーズに応えるための設計がなされており、さまざまな市場での人気を集め続けています。

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