日産・V9X

日産・V9X エンジン



日産・V9Xエンジンは、2008年からルノーによって製造され、主に日産自動車およびルノーの乗用車に搭載されるディーゼルエンジンです。このエンジンは、2005年から日産とルノーの共同開発によって誕生しました。最初はV型8気筒のディーゼルエンジンを考えていたものの、最終的にはV型6気筒、3.0リットルの仕様に決まりました。

このエンジンの開発目標には、最高出力175kWと最大トルク550N·mが設定されており、さらに欧州の排出ガス規制であるユーロ5への適合も重視されていました。バンク角は65度に設計されており、これはエンジンを縦置きまたは横置きの両方で搭載可能とするためです。このような設計は、車両のレイアウトに柔軟性を持たせるための工夫と言えるでしょう。

日産では、1980年代からサーモスタットの制御方法を取り入れた出口制御方式を採用しており、V9Xエンジンでもこの方式が用いられています。これに対し、M9Rエンジンも同じ方式をもっていましたが、後のR9Mエンジンでは入口制御方式に変更されていました。

V9Xエンジンの搭載履歴



最初にV9Xエンジンが搭載されたのは、2008年10月に発表されたルノー・ラグナクーペです。この車両は、V9Xエンジン搭載のモデルとして初めて市場に登場しました。次のステップとして、2010年にはインフィニティブランドのEX30dおよびFX30dにこのエンジンが搭載され、欧州市場に投入されました。この時期のインフィニティブランドでは初めてのディーゼルエンジン搭載モデルとなります。また、同じ年にはY51型フーガの欧州仕様車であるM30dにもV9Xエンジンが搭載される予定がありました。

さらに、2010年にはモンディアル・ド・ロトモビルで発表されたルノー・ラティテュードにもV9Xエンジンが搭載されることが決まりました。これにより、V9Xエンジンはさまざまな車種に搭載され、選択肢の幅が広がりました。

V9Xエンジンを搭載する主な車両



以下に、V9Xエンジンを搭載した主な車両を示します：

このように、V9Xエンジンは日産やルノーのさまざまなモデルに搭載されており、各車両のパフォーマンスや効率性を高める役割を果たしています。エンジン開発の歴史を反映したこのエンジンは、今後の自動車業界においても注目されることでしょう。

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