日立エナジー

日立エナジーについて

日立エナジー（Hitachi Energy Ltd）は、スイス・チューリッヒに本社を構える企業で、日立グループの一部を形成しています。この会社は、2020年に日立製作所がスイスの重電大手であるABBのパワーグリッド事業を買収したことによって誕生しました。日立エナジーは、電力網を支えるソリューションを通じて、持続可能なエネルギーの未来を築くことを目指しています。

沿革

前史

日立エナジーの歴史は、1883年にスウェーデンのストックホルムで設立された企業、アセア（ASEA）に遡ります。1891年にはスイスのバーデンでブラウン・ボベリ（BBC）が設立されました。1988年1月5日には、これら二つの企業が合併し、アセア・ブラウン・ボベリ（ABB）が誕生します。

日立製作所による買収

日立エナジーの母体となる日立製作所は、2018年12月17日にABBのパワーグリッド事業の買収を発表しました。これを受け、2020年7月1日に日立製作所はABBから分社化された同事業会社の80.1％の株式を68億5000万米ドルで取得し、日立ABBパワーグリッドを設立します。その後、2021年10月1日に社名が日立エナジーに変更され、さらに2022年12月にはABBが保有していた日立エナジーの全株式を取得して完全子会社化が完了しました。

事業内容と組織

日立エナジーは、4つのグローバルビジネスユニットから構成され、多岐にわたる電力関連の分野で事業を展開しています。具体的には以下の4つの分野を中心に活動しています：

1. グリッドオートメーション：ソフトウェアやSCADAシステムを利用した電力網の自動化ソリューション。
2. グリッドインテグレーション：変電所システムや高圧直流（HVDC）システムの提供。
3. 超高電圧製品：ガス絶縁開閉装置など、電力網の効率を高めるための機器。
4. 変圧器：電力の伝送と分配に不可欠なコンポーネントを提供。

このようなグローバルなネットワークを活かし、日立エナジーは90ヶ国以上にローカルオフィスと研究センターを設置し、地域に密着した事業展開を行っています。

日本法人

日本においては、日立エナジージャパン（Hitachi Energy Japan Ltd）が、東京都品川区にある大崎副都心のThinkPark Towerで営業しています。こちらも日立エナジーと同様の4つの事業部門を持ち、ABBジャパンからその役割を引き継いでいます。

沿革

日本法人の日立エナジージャパンは2019年7月に設立され、2020年7月からは日立ABBパワーグリッドとして営業を開始。2021年10月には社名が日立エナジーに変更され、現在に至ります。

まとめ

日立エナジーは、持続可能なエネルギーシステムの構築に貢献する企業として、今後も世界中でその存在感を増していくことが期待されています。

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