日鉄高炉セメント

日鉄高炉セメント株式会社について

日鉄高炉セメント株式会社は、日本製鉄グループに位置するセメントメーカーであり、高炉セメントの製造に特化しています。高炉セメントとは、従来のポルトランドセメントに製鉄過程で生成されるスラグを組み合わせたもので、主に親会社である日本製鉄から供給されています。このスラグを利用することにより、環境負荷を軽減し、より持続的なセメント製造が可能となっています。

会社の概要

2009年のデータによると、日鉄高炉セメントは日本国内で約114万トンのセメントを販売し、国内の10ブランドの中で第7位のシェアを誇ります。主な販売地域は西日本に集中しており、関東の三県（東京都、神奈川県、千葉県）及び愛知県、さらに近畿地方の各県、ただし沖縄は除かれています。

さらに、高炉セメントに加えて、セメント系固化材やモルタル、スラグ粉末なども製造・販売しており、セメント製造を通じて発生する産業廃棄物の処理に関するサービスも提供しています。これにより、環境保護と資源の有効利用が図られています。

製造拠点

会社の本社及び主要な製造拠点は、福岡県北九州市小倉北区に位置し、日本製鉄八幡製鐵所の近くにセメント工場があります。この工場においては、ニューサスペンションプレヒーターを備えたセメントキルンが稼働しており、時間当たり110トンのクリンカーを生産する能力を持っています。

歴史

日鉄高炉セメントは、その起源を1913年に遡ります。官営八幡製鐵所でのセメント製造が始まり、1918年には八幡製鐵所内部に前田セメント工場が設立されました。その後、1934年に官営製鉄所が日本製鐵に移行する中で、セメント部門も成長を続けました。

1956年には八幡製鐵から分社化され、八幡化学工業として新たにスタートしました。その後、1999年に新日鉄化学から独立し、新日鉄高炉セメント株式会社として設立されました。さらに、2012年には親会社の商号変更に伴い日鉄住金高炉セメント株式会社に改名し、2019年には再度商号を日鉄高炉セメント株式会社に変更しました。

まとめ

日鉄高炉セメント株式会社は、環境に配慮したセメント製造を行っており、地域経済やインフラの発展に貢献し続けています。高炉セメントの専門メーカーとして、持続可能性を重視し、業界内での信頼性を確立しています。将来的には、さらなる発展とともに、社会への貢献を続けていくことでしょう。

もう一度検索