日顕 (日蓮正宗)

日顕（にっけん）

日顕は、1922年（大正11年）12月19日に誕生した日本の仏教僧侶です。日蓮正宗の総本山である大石寺の第67世法主を務めたことで知られています。本名は阿部日顕といい、父は第60世法主の日開、母は彦坂スマでした。

生涯

日顕は幼少の頃から仏門に入り、1928年に得度しました。その後、立正大学日蓮学科を卒業し、教学部長や総監といった要職を歴任。1979年（昭和54年）7月には、大石寺の第67世法主として登座しました。

法主在任中には、1991年に当時の信徒団体であった創価学会を破門するという大きな決断をしました。この出来事は、日蓮正宗と創価学会の関係に大きな影響を与えました。

2005年（平成17年）12月16日、日顕は法主を隠退し、大石寺を退座しました。その後は、東京都世田谷区の隠居所で過ごし、2019年（令和元年）9月20日午前7時30分に96歳で逝去しました。

著書

日顕は、その生涯において多くの著作を執筆しました。主な著書としては、以下のようなものがあります。

百六箇種脱對見拝述記（2007年、大日蓮出版）
寿量品説法（2003年、大日蓮出版）- 2014年に増補版が上下二巻で発刊
観心本尊抄講話 全五巻（2012年、大日蓮出版）
妙法七字拝仰 上下（2013年、大日蓮出版）
三大秘法義（2015年、大日蓮出版）
日蓮大聖人御金言義類別入文集（2015年、大日蓮出版）
* 真実の証明（2001年、日新報道）

これらの著作は、日顕の仏教に対する深い知識と理解を示すものとして、現在も多くの人に読まれています。特に、「観心本尊抄講話」は、日蓮仏教の重要な教義である「観心本尊抄」を詳細に解説したもので、宗学研究においても重要な資料となっています。

日顕は、その長い生涯を通じて、日蓮正宗の発展に尽力しました。その教えと業績は、宗門内外に大きな影響を与え、今日に至るまで深く記憶されています。

日顕の生涯は、日本の仏教史において重要な位置を占めており、その思想と行動は、今後も多くの人々に研究され、議論されることでしょう。

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