旧是枝近有邸

旧是枝近有邸について

旧是枝近有邸（きゅうこれえだちかありてい）は、大阪府堺市北区に位置する歴史的な建築物であり、国の登録有形文化財としてその価値が認められています。ここでは、この建物の歴史や特徴について詳しく見ていきます。

概要

この建物は、開業医であった是枝近有によって自ら設計されました。施工には、彼の患者である宮大工の村田蔵元が関わっており、1931年（昭和6年）に築かれました。旧是枝近有邸が位置する場所には、かつて「相賀池」という大きなため池がありましたが、その池は昭和40年代に埋め立てられ、現在では跡形もありません。旧邸は、その池の先端部分に建てられており、当時の人々にとっては印象的な景観を呈していたことが想像されます。2002年（平成14年）2月14日には、登録有形文化財として正式に指定されました。

建築様式

旧是枝近有邸は、木造の4階建てで、モルタル塗りとセメント瓦葺きの構造を持っています。建築面積は52平方メートルで、四方に急勾配の袴腰を持つ対称的なデザインが特徴です。中央には展望台が配置されており、その周囲には2層分のコリント式柱で支えられたベランダがあります。また、壁の角は丸く処理されており、柔らかな印象を与えています。壁面は人造石が洗い出されており、その結果、石造風に仕上げられています。このような工夫が施されていることで、見た目にも非常に特徴的な建物に仕上げられています。

交通アクセス

旧是枝近有邸へのアクセスは非常に便利です。南海高野線の百舌鳥八幡駅から徒歩わずか3分の距離に位置しており、周辺の観光スポットとも近接しているため、多くの訪問者が訪れています。このアクセスの良さも、歴史的な価値を持つ建物を訪れる際の大きな魅力の一つと言えるでしょう。

まとめ

旧是枝近有邸は、開業医が自ら手掛けた設計と、地域の職人が施した施工による独自の歴史を持つ建物です。今後も、堺市における貴重な文化財として、多くの人々にその素晴らしさが伝わることを期待しています。登録有形文化財として、豪華でありながら温かみのあるその姿は、訪れる人々に深い感動を与えることでしょう。

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