早稲田大学図書館

早稲田大学図書館について

早稲田大学図書館（わせだだいがくとしょかん）は、早稲田大学が設置する図書館及びその関連施設の総称で、日本国内の大学図書館の中でも最大規模を誇ります。1882年に設立され、現在は508万冊の書籍と46,000点の定期刊行物を有し、多岐にわたる学術研究を支えています。

図書館の歴史

図書館の起源は、1882年に設立された東京専門学校の一室に設けられた図書室にあります。その後、1902年に最初の独立した図書館が建設され、関東大震災後の1925年には現在の2号館にあたる鉄筋コンクリート造りの図書館が完成しました。1991年に現在の中央図書館の建物が、大学100周年を記念して新たに安部球場跡地に建設されました。現在、中央図書館をはじめ、本庄分館やキャンパス図書館、また各学部や研究科の資料室を含む約30の施設が設置されています。

早稲田大学図書館が保有する資料は、日本の関東大震災や太平洋戦争を潜り抜けてきた貴重なものであり、特に戦前の日本史や文学の研究には欠かせない資料となっています。

本館と分館の構成

早稲田大学には、中央図書館を中心に、以下の4つのキャンパス図書館や本庄分館があります。

• - 高田早苗記念研究図書館（早稲田キャンパス）
• - 戸山図書館（戸山キャンパス）
• - 理工学図書館（西早稲田キャンパス）
• - 所沢図書館（所沢キャンパス）

これらの図書館には、合計で508万冊以上の本が収蔵され、さまざまな分野の研究を可能にしています。

資料の価値と収集

初代館長の市島謙吉のもと、早稲田大学図書館は独自の資料収集に取り組み、高い文化的価値を持つ多くの資料を集めてきました。この中には、2点の国宝や5セットの重要文化財が含まれており、収蔵されている古文書や希少本は特に貴重とされています。これらの資料は一般図書とは異なり、特別展示の際を除き閲覧には制限が設けられ、今後の研究に向けた重要な資源として位置づけられています。

主な所蔵品の例

早稲田大学図書館が所蔵する特別な資料には、次のようなものがあります。

• - 清時代の文学作品を集めた野口一太郎の資料
• - 明の歴史に関する資料（下村正太郎寄贈）
• - 近代日本初期の文学に関する統計的研究資料
• - 大隈重信に関する政府の資料や手紙
• - 江戸時代の数学書の特定の版

利用方法

図書館の利用は、早稲田大学の学生、教職員、研究者、卒業生に限定されていますが、様々な協定を通じて、他大学の教職員や学生も一定の条件のもとで利用可能です。また、特定の施設は一般開放されているため、地域の利用者も図書館の蔵書にアクセスすることができます。利用希望者は、所定の手続きを経て利用が許可される場合が多いです。

早稲田大学図書館は、知識の宝庫として多くの人々の学びを支える重要な役割を果たしています。学内外の研究を深めるために、今後もさらなる発展が期待されます。

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