早稲田神社 (広島市)

早稲田神社 - 広島の歴史的な神社

早稲田神社（わせだじんじゃ）は広島県広島市東区牛田早稲田1丁目に位置し、早稲田八幡神社とも称されています。ここは武道の神として信仰され、多くの人々に親しまれています。

歴史の背景

この神社の由緒は古く、1511年に創建されたことが古文書に記されています。文亀三年に工事が始まり、しばらくして神霊が安置されたことが確認できます。また、武田氏の居城である銀山城が鬼門に当たる場所にあたるため、源氏方の守護神である八幡神を祀ることになりました。平安を祈るために、見立山に「神田神社」、そして早稲田山に「早稲田神社」が建立されたと伝えられています。

安芸の国に浅野氏が入国して以来、家老が代参し、供物が奉納されていました。1909年には神饌幣帛料の供進の指定社に加わります。さらに、旧社殿は広島藩の4代藩主である浅野綱長によって改築されましたが、1945年8月6日の原爆投下により半壊。戦後すぐに復旧が果たされました。その後、1955年12月8日に失火により神社が消失しましたが、再建奉讃会が結成され、1960年には現在の社殿が竣工しました。記念行事として四百五十年祭が行われ、三日間にわたる奉祝祭が開催されました。1990年には「平成二年ご大典記念事業」として、社殿や資料館の改築、参道の補修なども行われています。

境内の特徴

境内には金刀比羅社と稲荷社があり、地域の信仰を支えています。また、広島県指定史跡である牛田の弥生文化時代墳墓も存在し、ここは1955年の社殿消失後に再建工事の際に発見されました。弥生時代中期後半の土坑墓とされ、内部からは人骨や貝塚が発見されています。加えて、1959年には縄文時代初期の遺物が発掘され、多くの石器類や土器が採集されました。それにちなみ、神社近くの道路には「縄文通り」という愛称がつけられています。

郷土資料館について

発掘された石器類は境内の郷土資料館に展示されていますが、通常は公開されていません。これによって地域の歴史を伝える役割を果たしています。

年間行事

早稲田神社では毎月1日に行われる月例祭をはじめ、さまざまな行事が行われています。1月には元旦祭やとんど祭、2月には節分祭、4月には勧学祭や春季例大祭があります。5月には子どもの節句があり、7月には夏越祭、10月には観月祭と秋季例大祭、12月には除夜祭が行われます。これらの行事は地域の人々が神社を訪れる機会となり、伝統が受け継がれています。

交通アクセス

神社へは、広電バスの5号線で牛田旭バス停を下車し、西北西へ徒歩約200メートルの距離です。また、敷地内には参拝者用の駐車場も完備されています。早稲田神社は地域の歴史と信仰を体感できる貴重な場所であり、多くの人々に親しまれています。

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