早良町

早良町の概要

早良町（さわらまち）は、かつて福岡県早良郡に存在した町です。1975年（昭和50年）3月1日に福岡市に編入合併し、同時に早良郡は消滅しました。現在の福岡市早良区の中央部から南部にかけての地域が、かつての早良町の領域に該当します。

地理

早良町は福岡市の南西に位置し、福岡平野の端部に位置していました。町域の北部は福岡市に接し、南部は佐賀県と県境を成していました。町域の中心部は福岡市に近く、特に東入部（ひがしいるべ）地区は平野部に位置し、町の中核をなしていました。また、内野地区や脇山地区にも集落が点在していました。

現在では、東入部地区は住宅開発が進み、内野地区でも幹線道路沿いに住宅地が広がっています。一方、町域の東部、南部、西部は脊振山地が占めており、民家は少ない地域となっています。

隣接していた自治体・行政区（1975年2月28日時点）

福岡県
福岡市（西区、南区）※当時、早良区および城南区は西区の一部でした。
糸島郡前原町
筑紫郡那珂川町
佐賀県
佐賀郡富士町
神埼郡三瀬村、脊振村、東脊振村

歴史

近現代
1955年1月1日：早良郡入部村、脇山村、内野村が合併し、早良村が発足。
1956年8月1日：早良村が町制を施行し、早良町が発足。
1975年3月1日：福岡市に編入合併し、早良町は廃止。同時に西区の一部となりました。
1982年5月10日：西区が3分割され、旧早良町域は早良区の一部となりました。

行政

役場
旧町役場は現在、福岡市早良区役所入部出張所として利用されています。

地域

教育
高等学校
当時は町内に高等学校は存在しませんでした（現在、旧町域内にある早良高校は福岡市編入後に開校）。
中学校
早良町立早良中学校
小学校
早良町立入部小学校
早良町立内野小学校
早良町立脇山小学校
板屋分校
早良町立曲渕小学校
小・中学校はすべて福岡市に引き継がれました。

交通

鉄道
町内を鉄道路線は通っていませんでした。福岡市編入当時の最寄り駅は、筑肥線西新駅でした。
バス路線
福岡市編入当時のバス路線は以下の通りです。
西日本鉄道（西鉄バス）
福岡市 - 早良町
昭和自動車（昭和バス）
福岡市（早良口・原往還方面） - 早良町 - 三瀬村 - 神埼町 - 佐賀市
道路
国道・主要地方道
国道263号（三瀬トンネルは福岡市編入当時は未供用でした。）
福岡県道56号福岡早良大野城線

まとめ

早良町は、福岡市に編入されるまで、独自の歴史と文化を育んできた町でした。現在は福岡市の一部となり、その名残は地区名や公共施設などに残っています。町の中心であった東入部地区は、住宅地として発展を遂げ、その変遷は福岡市の都市化の一翼を担っています。

もう一度検索