旭堂小南陵 (5代目)

五代目 旭堂小南陵：女優から講談師へ、そして寄席経営者へ

五代目旭堂小南陵は、大阪府八尾市出身の講談師です。1975年9月20日生まれ。本名は陀保二三佳。華やかな経歴の持ち主で、OLや女優として活躍した後、講談師への転身を果たしました。

女優としての活動は1995年から開始されており、舞台にも立っていました。その後、2001年7月、3代目旭堂小南陵（4代目旭堂南陵）に入門。師事した旭堂小南陵という名前を受け継ぎ、さらに芸を磨きます。

2016年11月には、五代目旭堂小南陵を襲名。伝統を受け継ぎながらも、独自のスタイルで講談の世界に新たな風を吹き込みました。襲名後は、その高い芸の腕前で多くの観客を魅了し続けています。

小南陵の活動は講談のみにとどまりません。2019年1月には、大阪市此花区に講談中心の寄席「此花千鳥亭」をオープンさせました。この寄席は、小南陵の情熱と努力の結晶であり、日本の伝統芸能である講談を現代に伝える拠点となっています。

さらに、小南陵は時代の変化にも柔軟に対応しています。2020年3月、新型コロナウイルスの感染拡大により演芸の催しが自粛・中止となる中、いち早くYouTubeを利用したオンライン配信「テレワーク寄席」を旭堂南龍とともに開始。この取り組みは、多くの講談ファンに大きな喜びと希望を与えました。

翌2021年には、さらに意欲的なプロジェクト「365日千鳥亭」をスタート。小南陵と南龍の両名、またはどちらか一人が一年間毎日出演する本格的な講談寄席です。この挑戦は、日本の伝統芸能の未来を切り開く試みとして高く評価されています。

多忙な活動の中、2021年3月31日には大阪講談協会を円満退会。しかし、これによって小南陵の活動が縮小したわけではありません。むしろ、自身の寄席「此花千鳥亭」を中心に、より自由に、そして積極的に活動の幅を広げていると言えるでしょう。

小南陵の活躍は、講談の世界にとどまりません。数々のテレビ番組や映画にも出演しています。主な出演作品には、MBSスペシャルドラマ「聖夜想曲」、NHK-BSドラマ「地を這う虫」、Vシネマ「極道の二号たち」、テレビ大阪「大阪情報箱（BOX）」、NHK「かんさい特集」、NHK「ぐるっと関西おひるまえ」などがあります。

その才能と努力は高く評価されており、数々の賞を受賞しています。平成27年には文化庁芸術祭新人賞、平成28年には八尾市文化新人賞、令和元年には大阪文化祭賞奨励賞を受賞。これらの受賞は、小南陵の実力と、日本の伝統芸能への貢献を証明しています。

宮崎県都城市特派大使も務めており、多岐にわたる活動を通して、日本の伝統文化を次世代へと繋いでいく役割を担っています。小南陵の今後の活躍に、ますます期待が高まります。

公式サイトやブログ、SNSなどを通して、彼女の活動情報や講談への情熱に触れることができます。彼女の情熱は、多くの人々に日本の伝統芸能の魅力を伝え、日本の文化の発展に大きく貢献していると言えるでしょう。

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