旭町通

旭町通（あさひまちどおり）

新潟県新潟市中央区に位置する町字です。現在の行政地名には旭町通1番町および旭町通2番町が含まれます。この区域では住居表示が実施されていません。郵便番号は951-8122となっています。

概要

旭町通は、1868年（明治元年）に町名として誕生し、現在に至ります。もともとは寄居白山外新田の一部であった地域から分かれて成立しました。

地理

周囲は以下の町字に接しています。北側から東回りに、西大畑町、営所通、下旭町、東中通、医学町通、学校町通、そして水道町に隣接しています。

地域は1番町と2番町に分けられます。

1番町

地域内には、以下のような主要な施設や機関が立地しています。

新潟大学（旭町キャンパス、医学部）
有壬記念館
新潟大学医歯学総合病院
新津記念館

2番町

2番町には以下の施設などがあります。

信濃毎日新聞新潟支局
南山配水場（かつては日本海タワーがありました）
放送大学
諏訪神社

歴史

旭町通の町名が成立したのは、1868年（明治元年）のことです。これは寄居白山外新田の一部が分立したことによります。

行政区分の変遷をたどると、1879年（明治12年）4月9日には周辺の町丁と合併して新潟区の一部となりました。その後、1889年（明治22年）4月1日に新潟区が市制を施行し新潟市となった際には、同市の町丁となります。

また、旭町通から分かれて誕生した町もあります。1889年（明治22年）以降に分立した町の一つに水道町があり、これは1927年（昭和2年）に旭町通から分離して成立しました。水道町は1丁目と2丁目から構成されています。

さらに時代は下り、2007年（平成19年）4月1日に新潟市が政令指定都市へ移行した際には、中央区の町丁となりました。

人口と世帯数、学区

2018年（平成30年）1月31日時点でのこの地域の世帯数と人口に関する情報が存在します。

また、新潟市立の小・中学校に通う場合の学区についても定められています。

名所・旧跡

地域には、歴史にまつわる名所として「しょうこん坂（招魂坂）」があります。これは旭町通の東部に位置する坂道です。坂の名前は、戊辰戦争の後に設けられた「招魂場」に由来しています。

慶応4年5月2日（新暦1868年6月21日）から始まった戊辰戦争、特に北越戦争における同年7月の新潟町域での戦闘では、新政府軍と幕府軍合わせて50名以上が戦死しました。明治元年（1868年）、新政府は戦没した新政府軍の兵士を祀るための招魂場を各地に建立することを決め、新潟においては「常盤が岡」と呼ばれた高台（現在の旭町通1番町内）に設けられました。ここには300名を超える人々が埋葬されたと伝えられています。

この招魂場へと登る参道が、後に「招魂坂」と呼ばれるようになりました。官民合同で盛大に行われた招魂祭において、この坂を行き交う人々の賑わいは、当時の新潟の名物の一つにも数えられたと言われています。

招魂場はその後、1875年（明治8年）には招魂社と改称され、さらに1939年（昭和14年）には「護國神社」となりました。そして1945年（昭和20年）に、現在の西船見町へ移転しています。社名が変わり、場所が移転した後も、この坂は長く招魂坂として親しまれました。1958年（昭和33年）には階段の踏み面が拡幅され、歩幅と合わなくなったことから一時的に「ワルツ坂」とも呼ばれた時期がありますが、現在では「しょうこん坂」として広く知られています。

ゆかりのある人物

旭町通には、政治家として活躍した塚田十一郎氏・塚田一郎氏親子にゆかりがあります。参議院議員および衆議院議員を務め、郵政大臣や新潟県知事などを歴任した塚田十一郎氏は、旭町通二番町に住所を置いていました。また、参議院議員である塚田一郎氏は、塚田十一郎氏の五男にあたります。

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