旺角大球場

旺角大球場の概要

旺角大球場（おうかくだいきゅうじょう）は、香港の九龍旺角にある主要なスポーツ施設で、もともとは陸上競技場として利用されていましたが、その後スポーツスタジアムへと改装されました。このスタジアムは香港政府が所有しており、運営は康楽及文化事務署が行っています。現在、香港リーグ甲組の公民と晨曦がホームスタジアムとして利用しています。

歴史的背景

旺角大球場の前身は、1961年に市政局に移管された陸軍球場です。当初は市政球場と呼ばれていましたが、1973年に一般に開放される際、旺角大球場として新たに名前が付けられました。最初の改修は1990年に行われ、その際に陸上競技用のトラックが撤去され、ピッチが拡大されました。また、座席数も7,500席へと増設されました。改修工事期間中は香港甲組サッカーリーグの試合が深水埗運動場に移されて開催されていました。

1992年には観客数の増加に対応するため、2基の臨時スタンドが追加され、さらに1,000席増設されました。

改築について

2008年、旺角大球場の不足している施設の改善が求められ、香港サッカー協会は新たなスタンドの建設を提案しました。この新スタンドは観客収容人数が1万人を想定していましたが、実際には改築後の収容人数は6,680人となりました。改築工事は2009年に開始され、2011年に完了しましたが、工事費用は予算を上回り、約2億7,550万港幣がかかりました。

その後、改修されたスタジアムでの最初の試合は2011年に行われ、特別価格での入場料設定が話題となり、多くのファンが詰めかけました。

新たな施設と環境への配慮

改築計画では、環境への配慮が大きなテーマとなりました。例えば、事務棟の屋上には太陽熱温水器が設けられ、さらに雨水循環システムが導入されました。この循環システムにより、集めた雨水をピッチや周囲の緑地の散水に使用することができます。また、南側スタンドには庭園が設置され、地域との調和を図っています。

改築後の主な施設の改善点としては、屋根のあるスタンドの設置、座席のデザイン変更、バリアフリー設備の拡充が挙げられます。スタジアム内の座席はカラフルなプラスチック製に変更され、一人ずつ独立して座れるようになりました。これにより、視界も向上し、観客がより快適に試合を観戦できるようになりました。

さらに、ドーピング検査室や託児所、更衣室の数も増え、選手たちが利用しやすい環境が整えられました。プレスルームも拡張され、記者による取材活動がしやすい環境となっています。

このような旺角大球場の改築は、地域の活性化を目指す香港政府にとっても重要なプロジェクトとなっており、今後のイベントにも期待が寄せられています。

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