昆陽池公園

昆陽池公園：自然と歴史が息づく伊丹市のオアシス

昆陽池公園は、兵庫県伊丹市に位置する都市公園であり、野鳥の観察地としても知られています。その中心となる昆陽池は、2010年に農林水産省の「ため池百選」にも選ばれました。

歴史

昆陽池の歴史は古く、奈良時代の僧、行基（ぎょうき）によって開削されたと伝えられています。公園としての整備は1965年から伊丹市によって開始され、1972年に昆陽池公園として開園しました。その後も整備が進められ、1982年にはほぼ現在の形となりました。

野鳥の楽園

昆陽池公園は、関西屈指の野鳥の楽園として知られています。白鳥が自然放養されているほか、冬には3000羽を超えるカモやカモメなどの渡り鳥が飛来します。公園内では、これらの野鳥を観察するための施設や、給餌池などが整備されています。

しかし近年、カワウの糞による樹木への影響や、カラスの増加、ヌートリアによる樹木の根の食害などが問題となっています。また、2017年にはコブハクチョウが鳥インフルエンザで多数死亡し、生態系への影響が懸念されています。

日本列島を模した人工島「野鳥の島」

昆陽池の中央には、日本列島を模した人工島「野鳥の島」があります。この島は、大阪国際空港を離陸した直後の飛行機からも見ることができ、公園のランドマークとなっています。実寸の4000万分の1、東西約250mのスケールで再現された日本列島は、1973年に伊丹市役所の職員によって発案されました。

近年、カワウの増加により島の樹木が枯死するなどの問題が発生しており、ボランティアによる植樹や剪定などの環境維持活動が行われています。

その他の施設

公園内には、以下のような施設があります。

伊丹市昆虫館: 関西最大級のチョウ温室があり、一年中チョウが舞う姿を見ることができます。
ふるさと小径: 昔ながらの風景を再現した散策路です。
多目的広場、草生地広場: イベントやレクリエーションに利用できる広場です。
野鳥観察橋: カモ類やユリカモメなどの野鳥を観察できるスポットです。
売店: 軽食や飲み物を販売しています。
スワンホール: 宿泊施設やレストランを備えた複合施設です。

利用情報

所在地: 兵庫県伊丹市昆陽池3丁目
開園時間: 常時（ふるさと小径は午前9時～午後5時）
休園日: 年中無休

アクセス

JR宝塚線伊丹駅から伊丹市バスで「松ヶ丘」または「昆陽池公園前」下車（約20分）
* 阪急伊丹線伊丹駅から伊丹市バスで「松ヶ丘」または「昆陽池公園前」下車（約15分）

まとめ

昆陽池公園は、豊かな自然と歴史に触れることができる、市民の憩いの場です。野鳥観察や昆虫観察、散策など、様々な楽しみ方ができます。ぜひ一度、訪れてみてください。

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