明月堂

株式会社明月堂の概要

株式会社明月堂（めいげつどう）は、福岡県福岡市博多区に本社を置く菓子製造業者です。この会社は、特に洋風まんじゅう「博多通りもん」で有名です。1993年に発売された「博多通りもん」は、その年に6000万個以上が販売され、現在では福岡を代表する名菓として広く認知されています。

沿革の歴史

明月堂の起源は、1929年に遡ります。当時、秋丸祐一郎が福岡市天神に「秋丸製菓所」を開業しました。ここでは菓子の製造と卸売りを行っており、順調に業績を伸ばしていました。しかし、秋丸はより多くの顧客に直接商品を届けるため、1934年に「秋丸明月堂」を創業しました。「明月」という名は、彼の姓「秋丸」と「秋の空に丸く輝くものは明月」というイメージに基づいて名付けられたとされています。

戦後の一時期、明月堂は金物の取り扱いも行うようになりましたが、1952年には有限会社に改組し、1963年には「博多じまん」を発売。この商品は人気を博し、博多駅にも出店することになりました。昭和30年代には、主力商品として「カステラ」があったため「カステラの明月堂」と言われたこともありました。この頃にはカステラのCMソングも放送され、多くの九州出身者に親しまれました。

しかし、1975年に山陽新幹線が全線開通すると、長崎県のカステラメーカーが福岡での販売を開始し、その影響で明月堂のカステラ販売は減少しました。これを克服するため、明月堂は長い研究開発を重ね、1993年に「博多通りもん」を世に送り出しました。この商品の発売は、福岡空港のターミナルビルがリニューアルを行ったタイミングと重なり、顧客の関心を引くことに成功しました。

「博多通りもん」では斬新なパッケージが用意され、通常の売店で避けられがちな正方形の箱をあえて採用しました。目を引く黄色い包装紙は、福岡の伝統行事である博多どんたくの「通りもん」をデザインに取り入れており、旅行者たちの目を引く工夫がされています。この戦略が功を奏し、2022年には福岡空港での売上の約3分の1を占めるまでに成長しました。

1994年10月には、法人格を持つ株式会社に改組され、さらなる成長を目指しています。

直営店舗と所在地

株式会社明月堂の本社および工場は福岡市博多区東那珂2丁目に位置しています。福岡市内には次のような直営店舗があります。

• - 本社売店
• - 川端店
• - 博多駅マイング1号店
• - 博多駅マイング2号店
• - 博多デイトス1号店
• - 博多デイトス2号店
• - イオンスタイル笹丘店
• - ゆめタウン博多店
• - イオンモール香椎浜店
• - サンリブ木の葉モール橋本店
• - イオンマリナタウン店
• - イオンモール福岡伊都店

他にも福岡県内の様々な場所で取り扱い店舗があります。

製品情報

明月堂の主力商品には、以下のような品が含まれます：

• - 博多通りもん
• - 博多玉露まんじゅう
• - 博多じまん
• - 蘭（バターカステラ）
• - 芋っぽ
• - 畔摘みもち
• - 明月堂かすていら
• - 博多モダンカフェ
• - 博多藪あん
• - 筥崎ぽっぽ
• - 川端ぜんざい
• - 博多っ子

このように多彩なラインナップを取り揃え、福岡を訪れる観光客や地元の人々に愛され続けています。明月堂は、 decades にわたる歴史の中で変わらぬ品質と、新しい挑戦を続けている菓子メーカーです。

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