明覚寺 (京都市)

明覺寺 (みょうかくじ)

明覺寺は、京都市下京区新町通り正面下るに位置する浄土真宗本願寺派の寺院です。山号は桃源山。本尊は阿弥陀如来です。

概要

明覺寺は、1490年（延徳2年）に摂津国島下郡柱本郷（現在の大阪府高槻市柱本）に創建されました。本願寺と織田信長の間で行われた石山合戦を経て本願寺が現在地に寺基を移した際に共に移転し、1898年（明治29年）に現在地へと移転しました。

文書調査によって発見された絵図によると、現在地に移転後の敷地はほぼ方形の区画で描かれています。新町通りに面した西側に表門があり、門の左右は土塀です。表門から三間ほどの前庭を隔てて本堂が描かれており、切妻屋根の棟通りを南北に、西面が正面となっています。本堂の東西の奥行きは七間半、南北の桁行は九間です。本堂東側の庭には、三夜荘（本願寺第21世門主・明如上人の別荘）から移築された茶室（杏梁庵）があります。

文化財

2022年（令和4年）10月31日、本堂、茶室杏梁庵（きょうりょうあん）、土蔵、山門の4件が登録有形文化財（建造物）に登録されました。

人物

第17世住職の柱谷瑞俊（ずいしゅん）は、第二次大谷探検隊（1908-1910）のインド隊員を務めた人物です。

活動

2019年より、京都市内でいち早く「お寺でコワーキング」の取り組みを始め、週に1回、本堂を開放しています。本堂の中は、公式ホームページ内のストリートビューで見ることができます。

アクセス

JR京都駅より徒歩7分
参拝者用駐車場：なし

脚注

参考文献

全日本仏教会寺院名鑑刊行会『全国寺院名鑑　改訂版　近畿篇』　1970
荒川正晴、柴田幹夫編『シルクロードと近代日本の邂逅：西域古代資料と日本近代仏教』勉誠出版　2016.3　ISBN 978-4-585-22125-8
菅澤茂「柱本瑞俊の自坊・明覺寺本堂と茶室について」　p.558-568
柱本照映『桃源山 明覺寺誌』　2002
白須淨眞「大谷探検隊員・柱本瑞俊資料と明覺寺資料 : 京都、桃源山明覺寺資料調査の現状報告」『広島大学大学院教育学研究科紀要　第二部　文化教育開発関連領域』広島大学大学院教育学研究科　No.62　2013.12　p.375-384

関連項目

浄土真宗本願寺派
西本願寺
大谷探検隊
大谷光尊

外部リンク

公式ホームページ
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