星出彰彦

星出彰彦：宇宙への夢を追い続けるパイオニア

星出彰彦氏は、1968年生まれの日本の宇宙飛行士です。幼少期をアメリカで過ごした経験が、後に宇宙飛行士という夢を抱かせるきっかけとなりました。4歳の時に訪れたスミソニアン博物館での体験が、その原体験と言えるでしょう。

帰国後、星出氏は茗溪学園中学校・高等学校を経て、イギリスのUWC（ユナイテッド・ワールド・カレッジ）に留学。その後、慶應義塾大学理工学部機械工学科に進学し、流体力学を専攻しました。大学在学中から宇宙飛行士への強い憧れを抱き、NASDA（現JAXA）への応募を検討するも、当時の応募要件を満たせず断念しています。

大学卒業後、星出氏は1992年にNASDAに入社。1996年には宇宙飛行士に立候補するも落選という悔しい経験もしています。しかし、諦めずに挑戦を続け、1999年、日本人宇宙飛行士候補として採用。3度目の挑戦で掴んだ念願の座でした。

ISSにおける偉業

2007年、星出氏はスペースシャトルSTS-124ミッションに搭乗し、日本の実験棟「きぼう」の船内実験棟設置に貢献しました。「きぼう」の設置作業では、ISSのロボットアームを操作する初の日本人宇宙飛行士となりました。このミッションでの活躍は、日本の宇宙開発における大きな一歩となりました。

その後、星出氏はISS長期滞在ミッションにも参加。2012年には、約125日間にわたる滞在で、日本人宇宙飛行士最長の合計21時間23分の宇宙遊泳（船外活動）を記録しました。この長期滞在ミッションでは、科学実験や宇宙空間での生活に関する貴重なデータを取得し、日本の宇宙研究に大きく貢献しています。

2018年には、ISS第64次/第65次長期滞在搭乗員に選出され、日本人として2人目のISS船長に就任しました。当初の予定が変更となり、2021年にはスペースX社の民間宇宙船「クルードラゴン」でISSに向かいました。野口聡一氏とISSで再会し、日本人宇宙飛行士が同時に滞在するのは11年ぶりとなる出来事となりました。

人物像と影響

星出氏は、ラグビーを愛する一面も持ち合わせています。茗溪学園時代から大学時代までラグビー部に所属し、宇宙へ行く際にもラグビーボールを持参したエピソードは有名です。宇宙空間でラグビーボールを投げた経験から、地球上とは異なる運動法則を体感したことを語っています。

さらに、星出氏は作家との共著なども出版するなど、多方面で活躍しています。JAXAのホームページではブログを更新し、訓練の様子や宇宙への想いを発信しています。これらの活動を通して、宇宙飛行士という職業への理解を深め、宇宙開発への関心を高めることに貢献しています。

星出彰彦氏の生涯は、宇宙への飽くなき探求心と、困難を乗り越える強い意志の物語です。彼の功績は、日本の宇宙開発の歴史に大きな足跡を残し、未来の宇宙開発にも大きな影響を与え続けるでしょう。

関連情報

JAXA公式サイト
NASA公式サイト
* 星出彰彦氏の公式Twitterアカウント

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