星瑞枝

星 瑞枝（ほし みずえ）

星 瑞枝は、1985年9月2日に新潟県魚沼市（旧北魚沼郡湯之谷村）で生まれた、日本の元アルペンスキー選手です。特にスラロームやジャイアントスラロームといった技術系種目で優れた成績を残し、トリノオリンピックをはじめとする国際舞台で日本代表として活躍しました。

競技キャリア

星選手のスキーキャリアは、地元の湯之谷村で幼少期に始まりました。父親の指導のもと、春から秋にかけてはインラインスケートによるオフトレーニング、冬には湯之谷薬師スキー場でのナイタートレーニングに励み、早くからその才能を開花させました。

ジュニア時代には目覚ましい活躍を見せます。湯之谷中学校2年生の時、全国中学校スキー大会のスラローム種目で優勝。さらに翌年には、全日本スキー選手権のスーパージャイアントスラロームで、当時中学3年生という若さでシニアの大会を制覇するという快挙を成し遂げました。この優勝は、彼女の将来性を強く印象付けるものでした。

地元の新潟県内にはスキーの強豪校が複数存在しましたが、星選手は海外遠征が多いアルペンスキー競技の特性を考慮し、より競技活動に集中できる環境を求めて上越市の上越高等学校に進学しました。高校2年生の時には、インターハイスキー大会のスラロームで優勝。また、アルペンスキーの世界ジュニア選手権には4年連続で日本代表として出場し、国際的な経験を積みました。

高校卒業後は、日本体育大学体育学部へ進み、さらに同大学の職員として競技を続けました。この間も国内外の大会で実績を重ね、日本のトップ選手としての地位を確立していきます。

シニアキャリアにおいては、FISアルペンスキー・ワールドカップへのデビューを果たし、世界の強豪選手たちと競いました。2005年にはアルペンスキー世界選手権に初出場。そして、2006年のトリノオリンピックには日本代表として出場し、得意のスラロームで日本人選手として最高位となる27位という成績を残しました。

キャリアの中で怪我も経験しています。2006-2007シーズンには左膝前十字靭帯損傷のため、療養期間を過ごしました。しかし、困難を乗り越えて競技に復帰し、再びトップレベルで活躍しました。

ユニバーシアードでも輝かしい成績を残しています。2009年の冬季ユニバーシアードでは、ジャイアントスラロームで金メダルを獲得しました。

国内の全日本スキー選手権では、長年にわたり圧倒的な強さを見せました。初優勝を含め、スラローム、ジャイアントスラローム、スーパージャイアントスラロームの3種目で合計7度の優勝を飾っており、これは日本のアルペンスキー界における特筆すべき記録です。

引退後の活動

星瑞枝選手は、2015年に現役を引退しました。引退後もスキー界との関わりを持ち続け、2016年には自身のチーム「Tezm Mizue」を立ち上げ、後進の指導やスキーの普及活動に携わっています。また、スキー選手としての経験を活かし、2013年からは米ブランド「みずえ米」の事業も開始しています。

最終的な所属は湯之谷スキークラブでした。

アルペンスキー選手としての競技人生において、オリンピック出場、多数の全日本選手権優勝など、数々の功績を残した星瑞枝は、日本のアルペンスキー史に名を刻む選手の一人と言えるでしょう。引退後も様々な活動を通して、スキー界や地元地域に貢献しています。

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