星野将利

星野将利（ほしの しょうり）氏は、1985年10月15日に長野県上伊那郡飯島町で生まれた日本のラグビー指導者、そして元ラグビー選手です。現役時代のポジションはウィング（WTB）でした。身長175cm、体重82kgという体躯を持ち、チームメイトやファンからは「ショッサン」という愛称で親しまれました。選手としては、そのスピードとトライゲッターとしての能力を発揮し、引退後は指導者として後進の育成に力を注いでいます。現在はジャパンラグビーリーグワンに所属する釜石シーウェイブスRFCでバックスコーチを務めています。

星野氏がラグビーと出会ったのは、中学3年生の時でした。高校は地元の強豪校である長野県岡谷工業高校に進学し、ラグビー部で才能を磨きました。岡谷工業高校在学中には、全国から選抜された優秀な高校生選手たちが東西に分かれて対戦する、第27回高校東西対抗試合に東軍のメンバーとして出場するという栄誉を得ています。この経験は、後のラグビーキャリアにおける貴重なステップとなりました。2004年に岡谷工業高校を卒業後、大学ラグビーの強豪校として知られる明治大学へ進学しました。紫紺のジャージに袖を通し、関東大学ラグビー対抗戦グループなどで高いレベルのプレーを経験し、大学選手権など全国の舞台を目指して研鑽を積みました。

大学卒業後、2008年には当時のトップリーグ所属チームであったリコーブラックラムズ（現在のリコーブラックラムズ東京）に加入し、本格的に社会人ラグビーのキャリアをスタートさせました。加入初年度の2008年9月14日には、トップイースト11の第2節にあたる秋田ノーザンブレッツ戦において途中出場を果たし、これが星野氏にとって記念すべき公式戦デビューとなりました。リコーブラックラムズではウィングとして、持ち前の俊足を活かしたプレーでチームに貢献しました。長年にわたり同チームで活躍し、日本のラグビー界のトップレベルで経験を重ねました。

リコーブラックラムズを退団後、2018年には岩手県を本拠地とする釜石シーウェイブスに加入しました。東日本大震災からの復興のシンボルとしても知られるチームで、新たな環境でのプレーを選択しました。釜石シーウェイブスでもウィングとしてチームに貢献しましたが、2020年に同チームを退団し、選手としてのキャリアに一区切りをつけました。現役選手時代には、所属チームでの活躍に加え、関東代表にも選出されるなど、地域代表としてもその実力が認められています。

選手生活を終えた後、星野氏は指導者としての道を歩み始めます。2022年には、母校である明治大学と同じ関東大学ラグビー対抗戦グループに所属する法政大学ラグビー部において、ディフェンスコーチに就任しました。大学ラグビー界での指導経験を積み、若手選手の育成に携わりました。そして現在は、かつて選手として所属した釜石シーウェイブスに戻り、ジャパンラグビーリーグワンの舞台でバックスコーチとしてチームを支えています。選手時代の豊富な経験を活かし、チームの攻撃の核となるバックス陣の指導にあたっています。

星野将利氏は、中学でラグビーを始めて以来、選手として高校、大学、そして社会人チームで日本のトップレベルを経験し、引退後は指導者としてその知識と経験を還元しています。長野県飯島町で生まれ育ち、ウィングとしてピッチを駆け巡った現役時代を経て、現在はコーチとして選手たちの成長を後押しする立場から、ラグビー界の発展に貢献を続けています。

もう一度検索