春の歌/テクテク

スピッツの30枚目のシングル『春の歌／テクテク』は、2005年4月20日にユニバーサルミュージックからリリースされた両A面シングルです。前作『正夢』から約半年ぶりのリリースとなり、アルバム『スーベニア』のアナログ盤と同時発売されました。初回盤はスリップケースとデジパック仕様となっています。

表題曲の1つ「春の歌」は、アルバム『スーベニア』の1曲目に収録されていた楽曲で、アルバム発売後にコカ・コーラ「アクエリアス」のCMソングに起用されたことを受けて、シングルカットされました。ミュージックビデオは、2005年3月5日に名古屋センチュリーホールでのライブ公演のアンコール後に撮影されています。また、楽曲発表から9年後の2014年には、ロッテ「ガーナチョコレート」のCMソングとしても使用されました。

もう1つの表題曲「テクテク」は、このシングルで初めて発表された新曲です。ドラム担当の﨑山龍男がジャンベも演奏しています。この楽曲はオリジナルアルバムやシングルコレクションには収録されていませんでしたが、2012年に発売されたスペシャルアルバム『おるたな』で初めてアルバムに収録されました。ミュージックビデオは、勝股秀之が手がけたアニメーション作品となっています。

このシングルはオリコン週間シングルランキングで最高5位を記録し、日本レコード協会からゴールド認定を受けています。

収録曲

1. 春の歌
2. テクテク

参加ミュージシャン（スピッツ版）

春の歌
草野マサムネ - ボーカル、ギター
三輪テツヤ - ギター
田村明浩 - ベース
﨑山龍男 - ドラムス
亀田誠治 - プログラミング

テクテク
草野マサムネ - ボーカル、ギター
三輪テツヤ - ギター
田村明浩 - ベース
﨑山龍男 - ドラムス、ジャンベ
亀田誠治 - プログラミング
水野弘文 - アコーディオン

「春の歌」は、藤原さくらによってカバーされており、映画『3月のライオン』の後編主題歌として使用されました。藤原さくらのカバーバージョンは、2017年3月29日にオリジナル曲「Someday」との両A面シングル『Someday/春の歌』としてリリースされました。映画監督の大友啓史からの要望で、楽曲は「1人ではないという気づきを祝福するような温かい読後感を与えるアレンジ」がなされました。原曲よりもテンポを遅くし、マーチのようなリズムが採用されています。アコースティックギターの弾き語りで始まり、サビに向けて楽器が増えていく構成となっており、レコーディングスタッフの手拍子や歓声も楽曲に取り入れられています。

参加ミュージシャン（藤原さくら版）

藤原さくら：ボーカル
伊藤友馬：バイオリン
山岸努：バイオリン
結城貴弘：チェロ
髙荒海：トランペット
半田信英：トロンボーン
永野亮：コーラス＆その他楽器

「春の歌」は、他のアーティストによってもカバーされています。

SOTTE BOSSE（2006年、アルバム『Essence of life』収録）
ARTS（2007年、アルバム『元気でSKA～!?春夏秋冬』収録）
* MAYUMI YAMAMOTO（2008年、オムニバスアルバム『Sundy Fun Picnic』収録）

このシングルは、スピッツの多様な音楽性と、楽曲の普遍的な魅力を示す作品と言えるでしょう。

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