春山文典

春山文典（はるやま ふみのり）

春山文典は、1945年生まれの日本の芸術家であり、彫刻の分野で広く知られる存在です。長野県小布施町で生まれ、横浜美術大学の元学長としてもその名を馳せています。また、日本芸術院の会員として伝統芸術の普及と振興にも貢献しています。彼は、蓮田修吾郎に師事し、技術を磨きながら独自の芸術表現を追求してきました。

経歴

春山は1969年に東京芸術大学美術学部工芸科を卒業し、1971年には同大学院美術研究科を修了しました。以降、彼は国内外の多くの展覧会に出展し、その名を広めていきます。1980年には、独日金属造形作家展が西ドイツのハンブルクで開催されたのを皮切りに、1983年および1988年にも参加しました。

1983年からは日本現代工芸美術展の審査員を務め、この役割は14回にも及びます。同展における彼の影響力は極めて大きく、現在の日本の工芸美術の発展に大きく寄与しています。また、1989年には日展の審査員も務め、合計7回にわたりこの重要な役職に就きました。

春山の活動は国内にとどまらず、1992年には「前衛と伝統 現代の工芸展」がドイツ・フランクフルト市で開催され、国際的な評価を受けました。1997年には日展の評議員としても活躍し、日本の美術界における地位を確立しました。さらに2002年には現代工芸美術家協会の常務理事に選任され、その後2019年には日本芸術院の会員としてその功績が認められました。

作品収蔵

春山の作品は多数の公共空間に設置されており、上越新幹線の越後湯沢駅、大阪府立産業技術研究所、上信越自動車道の千曲川ハイウェイオアシスなどに彼の彫刻が見られます。これらの作品は、それぞれの場所で美的価値を提供すると同時に、地域の文化にも貢献しています。

受賞歴

春山は数多くの受賞歴を持ち、1978年には日本現代工芸美術展の現代工芸賞を受賞しています。1979年には日展特選を受賞し、北方領土返還祈念シンボル像デザイン公募でも最優秀賞を獲得しました。2000年には、日本現代工芸美術展内閣総理大臣賞と日展文部大臣賞の二冠を達成し、2016年には日本芸術院賞を受賞しています。

春山文典の創作活動は、彼自身の技術や感性の寄与のみならず、日本の工芸美術のさらに豊かな発展に寄与しています。彼の作品は、文化と芸術の架け橋として、今後も多くの人々に影響を与え続けることでしょう。

外部リンク

• - 横浜美術大学教員紹介ページ

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