春日山駅

春日山駅：歴史と利便性が交差する駅

春日山駅は、新潟県上越市春日山町三丁目に位置する、えちごトキめき鉄道妙高はねうまラインの駅です。この駅は、旧高田市と旧直江津市のほぼ中間に位置し、上越市役所の本庁舎にも近いことから、地域における重要な交通拠点となっています。

駅の概要

春日山駅は、上杉謙信が居城とした春日山城跡の麓に位置しており、歴史的な観光地へのアクセスポイントとしての役割も担っています。駅の西側には春日山がそびえ立ち、その美しい景観は訪れる人々を魅了します。

また、新潟駅と上越妙高駅・新井駅間を結ぶ特急「しらゆき」のうち、1往復が当駅に停車するため、遠方からのアクセスも比較的便利です。かつてはJR東日本の信越本線の一部でしたが、2015年3月14日の北陸新幹線延伸に伴い、えちごトキめき鉄道に移管されました。

歴史

春日山駅は、1928年（昭和3年）に鉄道省の駅として開業しました。その後、1961年には直江津駅間のルートが変更されたり、1984年には貨物取扱が廃止されたりと、様々な変遷を経て現在に至ります。1987年には国鉄分割民営化によりJR東日本の駅となり、2002年には現在の場所に移転新築されました。

2015年の北陸新幹線延伸に伴い、えちごトキめき鉄道に移管された後も、駅は地域の足として重要な役割を果たしています。また、2018年にはあいの風とやま鉄道線・日本海ひすいラインからの直通列車が設定されるなど、利便性の向上が図られました。

旧駅舎について

2002年まで使用されていた旧駅舎は、現在の駅舎から南側に約400メートルの場所にありました。旧駅舎には2面2線の相対式ホームがありましたが、2002年頃から東側の2番線は使用されなくなり、駅舎に面した西側の1番線のみが使用されていました。

旧駅舎は移設後に撤去されましたが、旧2番線の線路は非電化の側線として残され、事業車両の留置などに利用されています。旧駅舎付近の本線はS字カーブを描いており、速度制限が設けられています。

駅構造

現在の春日山駅は、単式ホーム1面1線を有する地上駅です。えちごトキめき鉄道が直営駅として管理しており、通常は改札口で改札業務が行われますが、一部のワンマン列車では車内での精算となる場合があります。駅構内には、タッチパネル式の自動券売機、窓口、有人改札口が設置されています。

駅舎の建て替え計画もあり、将来的には3階建ての建物となり、上越市役所方面への連絡通路も設置される予定です。駅のホームで流れる列車接近メロディーは、「村の鍛冶屋」の旧音源タイプが使用されています。

JR時代

JR時代には、直江津駅が管理する業務委託駅として、ジェイアール新潟ビジネスが駅業務を受託していました。出札窓口は「みどりの窓口」として営業していましたが、えちごトキめき鉄道への経営移管に伴い廃止されました。

利用状況

2023年度の1日平均乗車人員は727人です。2000年度以降の乗車人員の推移を見ると、駅が地域住民の生活に不可欠な交通手段となっていることがわかります。

駅周辺

駅の西側には上越市の交流施設があり、周辺は住宅地が広がっています。東側には上越市役所などの行政施設や公共施設が集積しており、駅の北側にはロードサイド型の商業施設が多数出店しています。

バス路線

春日山駅前には、頸城自動車のバスが乗り入れています。春日山・佐内線や謙信公大通り循環線、アルカディアシャトル便などが利用できます。また、駅東側の市役所からは上越大通り線が、駅から南へ徒歩10分の木田バスストップでは高速バスが利用可能です。

駅スタンプ

JR時代には「謙信ゆかり天下無双の春日山城跡」のスタンプが、えちごトキめき鉄道移管後には「上杉謙信公 難攻不落の春日山城」のスタンプが設置されています。

隣の駅

えちごトキめき鉄道妙高はねうまラインでは、特急「しらゆき」の一部が停車するほか、快速（土休日のみ運転）や普通列車が運行しており、高田駅と直江津駅の間に位置しています。



春日山駅は、歴史的な背景と現代の利便性を兼ね備えた、地域に根ざした駅として、今後もその役割を果たし続けるでしょう。

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