春日神社 (高崎市)

春日神社の紹介

群馬県高崎市の上里見町にある春日神社は、特に春から夏にかけて雷が多く発生する榛名山の南麓に位置し、雷の神である建御電命を主祭神として奉祭されています。この神社は、地元の人々に深い信仰の対象として親しまれており、様々な歴史も持っています。

歴史と由来

春日神社の創建は寛文4年（1664年）に遡ります。見聞伝承によると、上里見村はかつて天領で、雷による大きな火災に見舞われたことで、地域の住民は神社を建立し、雷を鎮めるために神をお迎えすることを決定しました。この際、江戸や京都に使者を派遣し、春日大明神と諏訪大明神をお呼びしたとされています。その結果、上里見藩の重要な氏神として春日神社が誕生しました。

この神社は、明治39年（1906年）の神社合祀政策に基づいて、同地域内の複数の神社が統合され、春日神社の境内にその祭祀を移行しました。特に、上里見町の町通り三町の産土神として、地域に根付いた存在です。

境内の特徴

春日神社の境内は広く、416坪の面積を持っています。中央には本殿と神楽殿があり、その前には地域の子どもたちの遊び場として親しまれる広場も広がっています。本殿の奥殿は特に古い建築様式が感じられ、色彩豊かな彫刻が施されています。また、拝殿は1944年に改築され、その当時の建築技術を今に伝えています。

神楽殿も大正10年（1921年）に新築され、地域の行事に活用されています。神社内には神輿が一座存在し、これは明治15年（1882年）に新造されたもので、祭りの際には重要な役割を果たします。

地元の信仰

春日神社には385戸の崇敬氏子がおり、毎年大晦日から元旦に行われる二年詣りと呼ばれる初詣が人気です。この際、訪れる人々は神社に集まり、お札やお守りをお焚き上げし、火に当たることで一年の無事を願います。

また、神山旧記によると、春日大明神の御神像を迎えるために、京都に使者を送り、その後様々な神事が行われてきたことが記されています。このように、春日神社は単独の神社であるだけでなく、地域の歴史とも深く結びついているのです。

祈祷と神職

春日神社には常駐の神職はおらず、榛名神社が兼務社として機能しています。地鎮祭などの祈祷は榛名神社の神職が行っており、春日神社に関する問い合わせも榛名神社で受け付けています。また、御朱印は榛名神社のものであるため注意が必要です。

このように、春日神社は地域の人々にとって特別な存在であり、その豊かな歴史と伝承ともに、今後も永く親しまれていくことでしょう。

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