春日神社 (高浜市)

春日神社（かすがじんじゃ）

春日神社は愛知県高浜市春日町に位置する神社で、地元では総氏神として尊敬されています。旧社格は郷社であり、この地域の人々にとって大切な信仰の対象です。

祭神

祭神には、天津児屋根命、武甕槌神、姫大神、経津主命、保食神、吉備臣建日子命、天押雲命の7柱が祀られています。これらの神々が古くから地域に根付いており、高浜の人々から深く敬われています。

歴史

春日神社の創建については正確な年代は不明ですが、古くはそれぞれの神々が異なる場所に鎮座していました。天津児屋根命は大明神山、武甕槌命は鹿島、経津主命は古宮、姫大神は古春日の地にありました。後にこれら4柱の神々を合祀し、春日大明神と称されるようになったのです。建武の時代（1334年）以降、多くの兵乱に見舞われ、春日神社も影響を受け、記録を失ったと伝えられています。永正年間（1504年 - 1520年）には、現在の社地に遷座されました。春日神社は高浜の人々にとって総氏神としての役割を果たし、各集落の守り神として信仰されてきました。

祭礼

毎年10月の第1日曜日とその前日土曜日には、おまんと祭り（御馬塔祭り）が開催されます。この祭りは人と馬が一体となり、勇ましく駆け抜ける様子が特徴です。また、高浜市の無形民俗文化財にも指定されており、地域の伝統を今に伝えています。おまんと祭りの最古の記録は享和3年（1803年）に遡り、7つの町から馬が出され、神馬を奉納する習慣があります。祭礼には多くの地元の人が手を携えて参加し、特に若者たちの活気が印象的です。さらに、毎月第1、第3、第4日曜日には、月次祭や旬祭も行われ、初宮参りや厄払いなど各種の祈願が行われます。

境内

春日神社の境内は大山緑地と呼ばれ、約17メートルの高さの丘に位置しています。1964年に建立された大タヌキの陶管焼像は高さ5.2メートル、胴回り8メートルを誇り、日本一の大きさと言われています。境内には桜、藤、紅葉、松、檜、榊など多くの木々が植えられ、自然の豊かさに溢れています。特に「大山の千本桜」は有名で、春にはライトアップを伴う桜祭りが開催されます。秋には心字池周辺の紅葉も美しく、ライトアップが施されます。

境内社

春日神社には、八剱社、津島神社、高浜神社、御鍬社、森前秋葉神社、山ノ神社、金刀比羅神社、稲荷社、若宮神社、秋葉社、服部天満宮、津島社などの多くの境内社があります。

文化財

春日神社には高浜市文化財に指定されている石造狛犬や瓦焼狛犬、絵馬「高浜湊図」など、地域文化の象徴が多くあります。また、おまんと祭り自体も無形民俗文化財として知られています。

現地情報

場所は愛知県高浜市春日町2丁目1番地8で、名鉄三河線の三河高浜駅から徒歩で約10分の距離にあります。アクセスも良好で、多くの参拝者が訪れる神社となっています。

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