春藤嘉平

春藤嘉平（しゅんどう かへい）は、1879年（明治12年）8月27日に生まれ、1953年（昭和28年）4月4日に没した、日本の内務・警察官僚です。彼は、官選の青森県知事、呉市長、川崎市長を歴任し、地方行政に大きな足跡を残しました。

生い立ちと学歴

春藤嘉平は、現在の岡山県玉野市にあたる場所で、春藤常治の長男として生まれました。彼は、第一高等学校を卒業後、1905年10月に東京帝国大学法科大学法律学科（英法）を卒業しました。

官僚としてのキャリア

大学卒業後、春藤は内務省に入省し、山梨県属としてキャリアをスタートさせました。1907年11月には、文官高等試験行政科試験に合格し、その後、栃木県事務官、千葉県事務官・警察部長、三重県事務官・警察部長、埼玉県警察部長、山梨県内務部長、熊本県内務部長、宮城県内務部長など、数々の要職を歴任しました。

青森県知事として

1921年3月9日、春藤は青森県知事に就任しました。在任中には、河川改修事業を推進するなど、県政の発展に貢献しました。しかし、同年9月28日には知事を休職し、1922年2月2日に依願免本官となり退官しました。

呉市長、川崎市長として

退官後、春藤は同日、呉市長に就任し、1925年1月16日までその職を務めました。その後、1929年3月2日には川崎市長に就任しました。川崎市長時代には、失業対策に尽力し、国に対して全額国庫負担を求める意見書を提出しましたが、これは実現には至りませんでした。1930年11月11日に川崎市長を辞任しました。

家族

春藤の妻は、内務官僚の吉原三郎の長女である春藤信です。

参考文献

歴代知事編纂会編『新編日本の歴代知事』歴代知事編纂会、1991年。
日外アソシエーツ編『日本人物レファレンス事典 政治・外交篇（近現代）あ〜そ』、2014年。
秦郁彦編『日本官僚制総合事典：1868 - 2000』東京大学出版会、2001年。
歴代知事編纂会編『日本の歴代市長』第1巻、歴代知事編纂会、1983年。
人事興信所編『人事興信録』第7版、1925年。
内閣「橋本正治広島県呉市長ニ就任ノ件」大正14年。国立公文書館 請求番号：本館-2A-019-00・任Ｂ01244100

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