春野寿美礼

春野 寿美礼

春野 寿美礼（はるの すみれ）は、東京都狛江市出身の日本の女優であり、元宝塚歌劇団花組のトップスターです。彼女は12月15日に生まれ、身長168cmで、血液型はAB型。愛称は「おさ」で広く親しまれています。彼女の芸名は、万葉集に由来しており、特に山部赤人の歌「春の野の すみれ摘みにと こしわれそ 野を懐かしみ 一夜寝にける」にインスパイアされています。

略歴

春野は1991年に第77期生として宝塚歌劇団に入団し、初舞台は月組公演『ベルサイユのばら』でした。彼女は花組に配属され、1994年には東京公演『ブラック・ジャック 危険な賭け』の新人公演で準主役に抜擢され、その後も多くの作品で主演を務めていきます。1996年には『ハウ・トゥー・サクシード』で初主演を果たし、1997年には『失われた楽園』や『ザッツ・レビュー』で主演を務め、さらには1999年には『冬物語』でバウホール初主演を果たします。この公演は好評を博し、2000年に再演されました。

2001年12月、愛華みれの退団に伴い、三井住友VISAカードのイメージキャラクターを務め、2002年には博多座公演『あかねさす紫の花/Cocktail』から花組のトップスターに就任しました。彼女は平成以降入団した初のトップスターとして注目を集めました。

主な業績

春野は、その演技力と表現力で多くの舞台を成功させ、特に『エリザベート』でのトート役は高く評価されています。2004年には文化庁芸術祭新人賞を受賞し、2007年の世界陸上開会式で君が代を歌うなど、多才なアーティストとしての地位を築きました。

彼女は2007年の『アデュー・マルセイユ/ラブ・シンフォニー』の東京公演千秋楽を持って退団し、その時点で彼女は平成入団のトップスターの中で最も長く在任していたことも特筆すべき点です。退団後は歌手としても活動し、2009年には結婚を発表しました。2016年には雙子を妊娠し、出産を経て舞台活動を再開しています。

人物

宝塚在籍中は特に元月組トップスターの瀬奈じゅんと「オサあさコンビ」として知られ、二人は男役同士の強力なパートナーシップを築きました。公私に渡る信頼関係が、二人の名コンビとしての評価を高めました。

退団前後には、通常の生活を通じて新たな学びを得ることに興味を示し、「スーパーでレジを打つ仕事をしてみたい」といった意見を表明していたこともあります。これにより、彼女の真摯な姿勢が伺えます。

作品と活動

春野寿美礼は、多数の舞台作品やミュージカルに出演し、特に『マルグリット』や『エリザベート』での活躍が顕著です。また、コンサート活動も行い、定期的にライブを開催しています。近年では、ミュージカル『ジェーン・エア』や『シェルブールの雨傘』など、さまざまな作品でその才能を発揮し続けています。

春野寿美礼のこれまでの軌跡は、彼女の卓越した演技力と多様性を物語っており、その活動は今後も多くの人々に感動を与えることでしょう。彼女は舞台という場で自らの存在感を証明し続け、多くのファンに支持されています。

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