昭和村 (群馬県)

昭和村：赤城山麓の自然と歴史が織りなす村

群馬県利根郡に位置する昭和村は、赤城山の北西麓に広がる美しい自然と、歴史深い文化が調和した村です。利根川と片品川が流れ、大規模な河岸段丘を形成する地形は、独特の景観を生み出しています。

歴史と行政

昭和村は、1958年（昭和33年）に久呂保村と糸之瀬村が合併して誕生しました。その後、利根村の一部も編入され、現在の村域となりました。2021年には、老朽化した旧村役場から、耐震性能を強化した新庁舎に移転し、村民へのサービス向上に努めています。

村政の中心となる村長は、堤盛吉氏（2012年就任、3期目）が務めています。村議会は定数12名で構成され、村民の代表として村政に携わっています。また、県議会や衆議院選挙においても、昭和村は利根郡選挙区に属し、地方自治に貢献しています。

警察行政は沼田警察署、消防行政は利根沼田広域消防本部中央消防署が管轄しています。

産業と地域

昭和村の基幹産業は農業です。農作物は、都市部や企業に多く出荷され、地域の経済を支えています。近年では、関越自動車道に近接している地の利を生かし、工業団地の造成も進められており、産業の多様化も進んでいます。

教育機関としては、村立昭和中学校、村立東小学校、村立南小学校、村立大河原小学校が設置されており、子どもたちの教育に力を入れています。

交通とアクセス

昭和村内には鉄道路線はありません。最寄りの駅はJR東日本上越線岩本駅ですが、沼田市内にあるため、昭和村からのアクセスには、昭和村営バス（関越交通委託）を利用する必要があります。村営バスは沼田市街地と昭和村各地を結んでいますが、2023年3月からはデマンドバス「ベジバス」の運行も開始され、利便性の向上が図られています。

また、関越自動車道（赤城高原サービスエリア、昭和インターチェンジ）も利用可能です。

観光と地域交流

昭和村には、「昭和の湯」などの温泉施設や、「旬菜館」などの農産物直売所があり、観光客に人気です。毎年開催される「昭和の秋まつり」は、全国有数の農業生産地である昭和村の魅力をPRする一大イベントです。

2009年には、「日本で最も美しい村」連合に加盟し、美しい自然を守りながら、観光振興にも積極的に取り組んでいます。また、横浜市とは友好交流協定を締結しており、活発な交流が行われています。

昭和村ゆかりの人物

昭和村には、鉱床学者で早稲田大学名誉教授の堤貞夫氏をはじめ、元プロ野球選手の高橋信夫氏、漫画家小野中彰大氏など、著名な出身者がいます。また、「ビルマの竪琴」の水島上等兵のモデルと言われている中村（武者）一雄氏も、昭和村雲昌寺前住職としてゆかりがあります。

まとめ

昭和村は、豊かな自然、歴史、そして活気ある人々の暮らしが織りなす魅力的な村です。これからも、伝統を守りながら、新たな発展を目指していくことでしょう。

もう一度検索