昭和48年豪雪

昭和48年豪雪：記録に残る大雪害

昭和48年豪雪（1973年11月～1974年3月）は、日本各地に大きな被害をもたらした豪雪災害です。特に秋田県では「四八豪雪」や「秋田豪雪」とも呼ばれ、その歴史に深く刻まれるほどの甚大な被害が発生しました。しかし、1977年、1981年、1984年の豪雪が掲載されている『理科年表』の「日本の主な気象被害」一覧には、この四八豪雪は記載されていません。

秋田県における豪雪の状況

1973年（昭和48年）11月、秋田県では山間部で40～50cm、秋田市でも19cmの積雪を観測し、11月としては記録的な大雪となりました。12月上旬には山間部で100～200cm、沿岸部でも20～50cmの積雪となり、特に沿岸部では60年ぶりとなる大雪となりました。秋田市では、1960年1月以来となる「雪捨て列車」が運行され、東京方面への航空便も多数欠航するなど、交通機関に大きな影響が出ました。12月10日には、国道や県道が全面通行止めとなり、電線の断線による停電も発生しました。

1974年（昭和49年）に入ると、1月中旬には交通網が混乱し、建物の倒壊や雪崩による死傷者が発生しました。1月下旬には記録的な大雪と猛吹雪により、国鉄が全面運休となる事態となりました。2月中旬には寒波により積雪量が増加し、雪崩や建物倒壊、鉄道の運休、国道の不通が相次ぎました。3月中旬には100年ぶりとも言われる大雪となり、4月1日には東成瀬村で雪崩が発生し、3名の方が亡くなるという痛ましい被害も発生しました。

被害状況の詳細

被害総額: 158億5161万円
死者: 13人
負傷者: 29人
建物倒壊・浸水被害: 503戸

県内各地の最深積雪

秋田市（旧）：117cm
東成瀬村（田子内）：420cm
横手市（旧）：259cm
大曲市：221cm
湯沢市（旧）：221cm

秋田県以外の状況

秋田県以外での豪雪の詳しい状況については、資料が限られているため詳細は不明です。

参考文献

『18あきた豪雪 報道写真集』秋田魁新報社、2006年3月、62〜64頁

外部リンク

* 横手盆地での積雪量 - ウェイバックマシン（2003年12月4日アーカイブ分）

この豪雪は、秋田県民にとって忘れられない災害の一つであり、その経験は今後の防災対策に活かされるべき教訓となっています。

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