吹雪

吹雪 (ふぶき)

吹雪は、強風によって地表に積もった雪が舞い上がり、同時に新たな雪が降ることで視界が極端に悪化する気象現象です。この状態では、視界が遮られたり、太陽光が隠されたりし、特にホワイトアウトと呼ばれる現象が発生することがあります。ホワイトアウトになると、周囲が真っ白になり、非常に危険な状況を引き起こします。このような視界の悪化は、交通機関、特に自動車や公共交通機関の運行に大きな影響を与えます。

日本の寒冷地域、特に北海道や東北地方では、吹雪が発生しやすいため、路線バスや鉄道の運行を守るために、道路や鉄道沿いに防風林や防雪柵を設置している場合が多いです。これにより、吹雪の影響を緩和し、視界不良が交通に及ぼすリスクを減らしています。

吹き溜まりと気象条件

吹雪によって現れる現象の一つに「吹き溜まり」があります。これは、建物や地形、積雪の風下に位置する場所に、風がよどんで雪が集まった状態を指します。吹き溜まりが交通路線上にできないように、事前に防雪柵を設置し、適切な場所に雪を集める措置が取られることもあります。また、気象条件によっては、急激に大量の雪が短時間に積もることもあり、これもまたホワイトアウトと併発して危険性を高めます。

冬季の晴れた日でも、日照時間は短くなりがちです。吹雪によって太陽光が遮られると、朝は遅くまで、夕方は早くから薄暗くなることがあります。このため、冬季の生活では非常に気をつけなければなりません。

地吹雪

地吹雪は、積雪面にある雪粒子が風によって飛び跳ねて移動する現象を指します。地吹雪が起こると、その発生地点から約200メートルの範囲では風食域と呼ばれ、積雪が増加しますが、その距離を超えると平衡状態に達し、350メートル以遠では堆雪域が形成されます。地吹雪は特に平野部や山間部で発生しやすく、青森県五所川原市金木地区では地域振興の一環として地吹雪体験ツアーが実施されています。

強い風によって立っているのが難しくなる現象は「猛吹雪」と呼ばれ、特に危険な状態です。

天気記号とブリザード

国際式天気図では、吹雪や地吹雪に対応する天気記号が設定されています。吹雪の場合、現象の状態を示す記号が使われます。一方、日本式天気図では、視程が1キロメートル未満の場合に地吹雪が表記され、降雪がある際は優先的に雪として扱われます。

ブリザードはもともと北アメリカの方言で、風速が毎秒15メートル以上かつ視程が400メートル以下の状態が3時間以上続くことを指しますが、日本では猛吹雪や暴風雪の意味で用いられています。また、南極大陸の昭和基地では、視程1キロ未満、風速10メートル以上の条件が6時間以上続くとブリザードと分類しています。

大雪や強風に備え、地域住民は常に注意が必要です。

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