時代力量

時代力量（New Power Party）

時代力量は、2015年1月25日に成立した中華民国（台湾）の革新政党です。英語名は「New Power Party」で、略称は「NPP」として知られています。

特徴

時代力量は、フェミニスト、環境保護活動家、被害者遺族、人権活動家など、多様な社会運動に関わる人々を積極的に受け入れている点が特徴です。これらの人々を結集し、既存の政治勢力とは異なる新たな政治潮流を創り出すことを目指しています。

概要

党名である「時代力量」は、日本語で「時代の力」を意味します。この名前には、新しい時代の変化を力強く推進していくという意志が込められています。

時代力量は、2014年のひまわり学生運動から生まれました。この運動は、既存の政党に対する国民の不満や不信感を背景に、若者を中心に大きな支持を集めました。時代力量は、この運動の勢いを引き継ぎ、主要な二大政党である民進党や国民党に次ぐ「第三の勢力」として名乗りを上げました。

初代主席（党首）は、ひまわり学生運動を主導した法学者の黄国昌が務めました。

2016年1月に行われた中華民国総統選挙では、時代力量は独自の候補者を擁立せず、民進党の蔡英文を推薦し、その当選を後押ししました。同時に行われた立法委員選挙では、初めて選挙戦に臨み、小選挙区と比例代表合わせて5議席を獲得しました。また、無所属で出馬した党員も当選を果たしました。

しかし、その後、党としての独自路線を目指すグループと、与党である民進党との協力を重視するグループとの間で意見の対立が表面化し、内紛が発生しました。2019年2月には、黄国昌が党主席を辞任し、後任には弁護士出身の邱顯智が就任しました。

2019年7月には、対民進党および対中政策を巡る内部対立が激化する中、党結成時に大きく貢献した活動家の林飛帆が民進党の副秘書長に就任しました。さらに、8月には林昶佐と洪慈庸が離党し、邱顯智も党内不祥事の責任を取って辞任、徐永明が4代目主席となりました。

分裂後の立法委員選挙では、選挙区での議席獲得はなりませんでしたが、比例代表で3議席を確保しました。

2020年8月には、徐永明が遠東SOGOの経営権を巡る贈収賄事件に関与した疑いが浮上し、台北地方検察署の捜査を受けました。この事件を受けて、徐永明をはじめとする多くの党員が離党し、邱顯智が主席代理となりました。その後、高鈺婷が党主席に選出されましたが、短期間で辞任し、陳椒華が後任となりました。

2024年1月に行われた立法委員選挙では、選挙区と比例区の両方で議席を獲得することができず、立法院における議席をすべて失いました。

政策

時代力量は、中華民国（台湾）の国家正常化、大気汚染の防止、福祉政策の重視、同性婚の合法化などを目指す中道左派の立場を取っています。また、沖ノ鳥島については「岩」であるとの立場を明確にしています。

議員

過去には、第9期（2016年 - 2020年）および第10期（2020年 - 2024年）に立法委員を輩出しましたが、2024年以降は議席を有していません。

関連項目

ひまわり学生運動
フレディ・リム

外部リンク

時代力量
時代力量 (newpowerparty) - Facebook

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